2024年9月27日
【考察】 26日の米国株式市場では、NYダウが前日比260.36ドル高の42,175.11ドルと反発し、ナスダック総合指数も108.086ポイント高の18,190.291ポイントで取引を終了しました。出来高は、NY市場が10億7,091万株、ナスダック市場が52億8,136万株でした。米国の週間新規失業保険申請件数は21万8,000件となり、市場予想の22万3,000件を下回り、堅調な雇用情勢が好感されました。また、前日の取引終了後に好決算を発表したマイクロンが上昇し、半導体関連株に買いが広がりました。NYダウ採用銘柄では、ダウ(旧ダウ・デュポン)やキャタピラー、3M(スリーエム)などが値上がり率の上位に入りました。
【その他の考慮点】 27日の東京株式市場は堅調な展開が予想されます。26日の米国株高を受け、買い先行でスタートする見込みです。日経平均株価の9月配当権利落ち分は市場推定で260円程度とされていますが、即日で埋めることができるかが注目されます。また、午後には自由民主党の総裁選挙の投開票が行われるため、新総裁決定まで手控えムードが広がる可能性があります。為替相場は、ドル・円が1ドル=144円台後半、ユーロ・円が1ユーロ=161円台後半と小動きです。26日のADR(米国預託証券)は円換算値で、TDK、アドバンテス、日産自動車などが26日の東京終値に比べ高いです。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、26日の大阪取引所清算値比620円高の39,280円でした。
【全体的な見通し】 27日の東京株式市場では、日経平均株価は底堅い値動きが予想されます。前日の米国株式市場でハイテク株が底堅く推移した流れを受けて、東京市場でも半導体関連株が日経平均を押し上げると見られています。午後には自民党総裁選挙の開票が控えているため、買い一巡後は神経質な値動きとなる可能性があります。最近調整含みだった半導体・AI(人工知能)への見方が再び明るくなっており、半導体関連株に買いが先行し、日経平均は心理的節目の39,000円を回復すると見られています。米ハイテク株の上昇は昨日の東京市場で織り込まれているものの、想定以上の底堅さで、織り込みは二週目に入ると予想されます。午後の総裁選の開票を控え、神経質な値動きが続くでしょう。総裁選の候補者では石破茂元幹事長、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安全保障相が有力と見られています。3氏ともに拮抗状態ですが、誰が決選投票に進むかが明らかになると株価は動きそうです。
【用語解説:初心者向け】
- NYダウ: ニューヨーク・ダウ工業株30種平均の略称。アメリカの代表的な株価指数。
- ナスダック総合指数: アメリカのナスダック市場に上場している全銘柄を対象とした株価指数。
- 出来高: 株式市場で取引された株式の総数。
- 新規失業保険申請件数: 新たに失業保険を申請した人数。雇用情勢の指標となる。
- マイクロン: アメリカの半導体メーカー、マイクロン・テクノロジーのこと。
- ADR(米国預託証券): アメリカ市場で取引される外国企業の株式を表す証券。
- シカゴ日経平均先物: シカゴ商品取引所で取引される日経平均株価指数先物のこと。