2024年8月1日
【考察】 7月31日の米国株式市場では、NYダウが前日比99.46ドル上昇し、40,842.79ドルで取引を終了しました。ナスダック総合指数も451.983ポイント上昇し、17,599.400ポイントで取引を終えました。出来高は、NY市場が約12億6940万株、ナスダック市場が約57億2673万株でした。
30日から31日にかけて開催されたFOMC（米連邦公開市場委員会）では、政策金利を5.25-5.5％に据え置くことが決定されました。パウエルFRB（米連邦準備制度理事会）議長は、インフレの鈍化が進めば9月にも利下げを行う可能性があると述べました。これにより、金利低下による株式の相対的な投資魅力が意識され、株価が上昇しました。特に、ナスダック市場ではエヌビディアやアーム・ホールディングス、クアルコムなどのハイテク株が買われました。
【その他の考慮点】 8月1日の東京株式市場は、軟調な展開が予想されます。31日の米国株式市場は上昇しましたが、為替相場ではドル・円が1ドル＝150円前後、ユーロ・円が1ユーロ＝162円台前半と、円高方向に振れています。急速な円高に対する警戒感が高まり、輸出関連株には重しとなる可能性があります。一方で、2024年4-6月期決算の発表が本格化し、好業績銘柄を狙った個別株の物色が活発化することが期待されます。
【全体的な見通し】 米国株式市場の上昇とFOMCの政策金利据え置き決定により、株式市場には一定の安心感が広がっています。しかし、急速な円高に対する警戒感が東京株式市場に影響を与える可能性があり、輸出関連株には注意が必要です。一方で、好業績銘柄への注目が高まり、個別株の動きが活発化することが予想されます。
【用語解説：初心者向け】
- FOMC（米連邦公開市場委員会）：アメリカの中央銀行であるFRBが、金融政策を決定するための会議。
- FRB（米連邦準備制度理事会）：アメリカの中央銀行で、金融政策を実施する機関。
- 政策金利：中央銀行が金融政策を行う際に設定する金利。
- インフレ：物価が継続的に上昇する現象。
- ナスダック総合指数：アメリカの株式市場の一つで、特にハイテク株が多く上場している市場の指数。
- 出来高：株式市場で取引された株式の総数。
- 円高：円の価値が他の通貨に対して上昇すること。
