日経平均、再び高値に挑戦か?米国株の反発と円安が追い風
【考察】
日経平均株価は、今日も堅調な値動きが期待されます。米国株式市場では、利上げが終了するとの期待や、景気減速の兆しが見えないという楽観的な見方が広がり、株価主要3指数は上昇しました。これは、日本株にとっても好感される動きで、特に輸出関連株には円安も追い風になります。ドル/円は149円台まで円安方向に振れており、これは日経平均の上昇要因となります。
日経平均は、再びバブル後高値を試す場面も想定されます。市場では、米エヌビディアの株価が大幅安とはならず、半導体関連株の下支えになるとの見方があります。半導体関連株は、ナスダック総合やフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)がプラスで終えたことも追い風になります。また、バリュー株とグロース株の両方が物色される可能性があります。バリュー株は、利上げ終了の期待で金利上昇圧力が緩和されるとの見方があります。グロース株は、景気減速の懸念が払拭されるとの見方があります。
【その他の考慮点】
しかし、高値圏では利益確定売りが出やすく、上値は重いとみられます。本格的な上昇は来週以降になるのではないでしょうか?今日は、国内では10月消費者物価指数(CPI)の発表があります。CPIは、日銀の政策修正の思惑を巡る重要な指標ですが、市場予想から大きな振れがなければ相場影響は限られると思われます。海外では、米国の年末商戦が本格化するブラックフライデーとなります。消費動向に注目が集まります。また、米11月製造業・サービス部門PMIが発表されます。米市場は短縮取引となります。
【全体的な見通し】
以上のことから、日経平均は、米国株の反発と円安が追い風となり、買いが先行するとみられます。しかし、高値圏では利益確定売りが出やすく、上値は重いとみられます。本格的な上昇は来週以降になるのではないでしょうか?今日は、国内外の経済指標にも注目が必要です。
【用語解説【初心者向け】】
– 日経平均株価:日本経済新聞社が算出する、東京証券取引所の第一部に上場する225社の株価の平均値です。日本株の代表的な指標とされます。
– バブル後高値:1990年代初頭に日本のバブル経済が崩壊した後の最高値です。日経平均の場合は、2018年10月1日に24120.04円を付けたことがあります。
– バリュー株:割安な株価や高い配当利回りなど、株式の価値が市場に十分に反映されていないと考えられる株です。金融や不動産などの業種に多く見られます。
– グロース株:高い成長性や利益率など、将来の収益力が期待される株です。ITやバイオなどの業種に多く見られます。
– 半導体関連株:半導体やその製造装置などを扱う企業の株です。半導体は、スマートフォンやパソコンなどの電子機器に欠かせない部品で、需要が高まっています。
– 消費者物価指数(CPI):国内で販売される商品やサービスの価格の変動を測る指標です。物価の上昇や下降を表すことができます。日銀は、2%の物価上昇を目標としています。
– ブラックフライデー:米国で感謝祭の翌日にあたる金曜日のことで、年末商戦の始まりとされます。多くの店舗が大幅な値引きやセールを行います。
– PMI:購買担当者景況指数の略で、製造業やサービス業の景況を測る指標です。50以上なら拡大、50以下なら縮小を示します。
場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/channel/UCaf5-S-kVmyqzKctnYqIC_Q