2024年9月10日
【考察】
9月9日のアメリカ株式市場では、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均が前週末から484.18ドル上昇し、40829.59ドルで取引を終了しました。3日ぶりの反発となり、ナスダック総合指数も193.771ポイント高の16884.603ポイントで取引を終えました。ニューヨーク市場の出来高は約9億4495万株、ナスダック市場の出来高は約47億6956万株でした。前週末の6日に大幅な下落を経験していたため、その反動で買いが優勢となり、朝方から強い動きを見せました。ニューヨーク・ダウは一時650ドルを超える上昇も見られましたが、11日に発表予定の米国8月消費者物価指数(CPI)を控えて、買いが一巡した後は伸び悩む形となりました。ナスダック市場では、ハイテク株の比率が高く、特にアーム・ホールディングス、エヌビディア、アドバンスド・マイクロ・デバイシズなどが大きく値上がりしました。
【その他の考慮点】
10日の東京株式市場も反発が見込まれています。9日に日経平均株価は一時1100円を超える下落がありましたが、下げ幅を縮小して取引を終えました。下値での買い需要の強さが確認されており、今後の支えとなるでしょう。また、材料不足の中で、中小型株への物色が進む場面も想定されます。為替市場では、ドル・円相場が1ドル=143円台前半(9日は143円15-17銭)で小幅な動きでしたが、ユーロ・円相場は1ユーロ=158円前後(同158円30-34銭)でやや円高に振れています。
【全体的な見通し】
アメリカ株式市場の反発と、東京株式市場での買い需要の強さは、今後の相場を支える要因となり得ます。ただし、11日に予定されているアメリカの消費者物価指数(CPI)の発表や、為替市場の動向がさらなる変動を引き起こす可能性があるため、慎重な姿勢が求められます。また、中小型株に対する投資家の注目が集まるかどうかが市場全体の動向にも影響を与える可能性があるため、引き続き注視が必要です。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ):アメリカの主要な30の大企業の株価を平均化して算出される株価指数です。アメリカ株式市場の代表的な指標の一つです。
- ナスダック総合指数:ハイテク企業や新興企業の株式が多く上場しているナスダック市場の株価指数です。
- 消費者物価指数(CPI):消費者が購入する商品やサービスの価格変動を測定する指数で、インフレの指標として使用されます。