2025年1月25日
日経平均株価の動向に関する考察
【考察】
1月20日から24日の週の日経平均株価は上昇しました。週末の24日には一時4万279.79円まで上昇し、最終的には先週末比で1480.52円（3.85％）高の3万9931.98円で取引を終えました。
週初の上昇要因は、1月17日にトランプ大統領就任前の電話会談が行われ、米中関係への懸念が緩和されたことでした。米国市場が休場だった20日を経て、翌21日も関税関連の不安が解消されたことで続伸しました。
また、米国時間21日にトランプ大統領が発表した、AI関連の大規模投資計画がハイテク株を押し上げる形となり、22日の日経平均も上昇しました。その後、23日には一時4万円台を回復。24日にはさらに上げ幅を広げる場面が見られましたが、日銀の金融政策決定会合の内容を見極める動きから利益確定の売りが入りました。
【その他の考慮点】
来週（1月27～31日）の相場については、短期的な過熱感から利益確定の動きが入りやすいと考えられます。ただし、トランプ政権の政策を背景とした押し目買い意欲は引き続き強く、AI関連銘柄などを中心に上昇が期待される展開になりそうです。
また、1月28～29日に開催される米連邦公開市場委員会（FOMC）への注目も高まります。利下げが見送られるとの予想が多い中、トランプ大統領の発言が市場に影響を与える可能性があります。決算発表も本格化するため、個別銘柄の動向にも注視が必要です。
【全体的な見通し】
トランプ政権の政策内容を材料とした相場展開が続くと予想されます。特に、大統領就任から100日間の「ハネムーン期間」と呼ばれる時期には、ポジティブな材料に市場が敏感に反応しやすくなる傾向があります。そのため、押し目買い意欲が相場を下支えすると見られます。一方、過熱感やFOMCの結果、決算発表の内容次第では調整局面が訪れる可能性もあり、慎重な対応が求められるでしょう。
【用語解説：初心者向け】
- 日経平均株価：日本の株式市場を代表する株価指数の一つで、東京証券取引所に上場する主要225銘柄の平均株価を基に算出されます。
- 押し目買い：株価が一時的に下がったタイミングを狙って買う投資手法のことです。
- ハネムーン期間：新政権が発足した直後の一定期間、政策への批判が控えられやすくなる時期を指します。
- 連邦公開市場委員会（FOMC）：米国の中央銀行である連邦準備制度理事会（FRB）が開催する金融政策を決定する会議です。
- 利下げ：中央銀行が政策金利を引き下げること。景気を刺激するために行われることが多いです。
- 過熱感：株価が急上昇したことで、割高感が生じている状態を指します。
- 決算発表：企業が四半期や年度ごとの業績を報告すること。これにより株価が大きく動く場合があります。
- トランプトレード：トランプ政権の政策や発言によって株価が影響を受けやすい銘柄やセクターの取引を指します。
