2024年7月4日
米国株式市場の動向
【考察】
3日の米国株式市場では、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均が前日比で23.85ドル下がり、39,308.00ドルとなりました。3日ぶりに反落となりましたが、ナスダック総合指数は159.539ポイント上昇し、18,188.302ポイントとなり、3日連続で上昇して取引を終了しました。出来高はニューヨーク市場が5億4,561万株、ナスダック市場が33億2,953万株でした。
ナスダック総合指数は3日連続で史上最高値を更新しました。独立記念日の前日で取引時間が午後1時まで短縮されたため、市場参加者が少なく、出来高が減少しました。6月の米国ISM非製造業景気指数が48.8となり、市場予想の52.7に届かず、景気減速が警戒されました。これにより、早期の利下げが期待され、金利の低下につながりました。この影響で、相対的な割高感が後退したハイテク株が買われ、テスラやエヌビディア、マイクロン・テクノロジーなどが上昇しました。
【その他の考慮点】
4日の東京株式市場では、堅調な値動きが続くと予想されています。現地3日のナスダック総合指数の上昇を受けて、半導体関連銘柄を中心に上値を試す動きが見られそうです。ただし、取引時間の後半には、現地4日の米国株式市場が独立記念日のため休場となることから、手控えムードが広がる可能性もあります。
【全体的な見通し】
米国株式市場の動向は、景気指数や金利の動きに大きく影響されます。特にハイテク株は、相対的な割高感が後退すると買いが集まりやすい傾向があります。一方で、重要なイベントや休場などによって市場参加者が少なくなると、出来高が減少し、取引の流れが鈍くなることがあります。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨーク・ダウ工業株30種平均:アメリカの代表的な株価指数の一つで、30の主要な工業株の平均株価を示します。
- ナスダック総合指数:アメリカの株式市場であるナスダックに上場している全ての株の指数で、特にハイテク企業が多く含まれます。
- 出来高:株式市場での取引の量を示す指標で、多いほど取引が活発であることを示します。
- ISM非製造業景気指数:アメリカの非製造業の経済活動を示す指数で、50以上が景気拡大、50以下が景気後退を示します。
- 利下げ:中央銀行が金利を引き下げることを指し、これによって企業や個人の借入れがしやすくなり、経済活動が活発になることを期待します。
- ハイテク株:技術革新や情報技術を中心とした企業の株式を指します。