2024年12月18日
【考察】
17日の米国株式市場では、ニューヨークダウ平均株価が267.58ドル下落し、43449.90ドルとなりました。これにより、ダウ平均は9日連続で下落し、1978年以来46年ぶりの連続安となりました。また、ナスダック総合指数も64.83ポイント下落して2109.061ポイントとなり、3日ぶりに反落しました。出来高はニューヨーク市場が11億6557万株、ナスダック市場が86億5187万株でした。11月の米国小売売上高が市場予想を上回る0.7%増を記録したことで、消費の堅調さが確認される一方で、利下げペースの鈍化懸念が強まり、売りが優勢となりました。特に、ユナイテッドヘルスやゴールドマンサックス、セールスフォースが値下がり率の上位に入っています。
【その他の考慮点】
18日の東京株式市場は、17日の米国株式市場の下落を受けて軟調な展開が予想されます。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表やパウエルFRB議長の記者会見を控え、市場は様子見の姿勢を強めるとみられます。為替市場では円高が進行しており、ドル円は153円台半ば、ユーロ円は161円台前半で推移しています。これにより、輸出関連銘柄への圧迫が懸念されます。また、ADR(米国預託証券)の円換算値では、信越化学、ニデック、ソニーグループなどが東京市場の終値より安く取引されています。
【全体的な見通し】
東京市場では、米国市場での大幅な下落を受けて、全体的に弱もちあいの展開が想定されます。特に、ダウ平均の9営業日連続安という状況は、投資家心理に影響を与えています。さらに、FOMCの結果を待つ姿勢や、シカゴ日経平均先物の清算値が前日の大阪取引所清算値より145円安の39255円となっている点も市場の足かせとなっています。日経平均株価の予想レンジは39100円から39400円とされ、小動きが続く可能性が高いです。
【用語解説:初心者向け】
– 米国株式市場:アメリカで取引される株式の市場。ニューヨーク証券取引所(NYSE)やナスダック市場が含まれる。
– ニューヨークダウ(NYダウ):アメリカの主要な30銘柄で構成される株価指数。経済の動向を示す重要な指標の一つ。
– ナスダック総合指数:テクノロジー企業を中心とした株価指数。主にIT関連株の動向を示す。
– FOMC(米連邦公開市場委員会):アメリカの金融政策を決定する機関。利上げや利下げに関する方針が議論される。
– ADR(米国預託証券):海外企業が米国市場で株式を取引できるようにする証券。日本企業のADRも取引されている。
– 日経平均株価:東京株式市場の主要225銘柄で構成される株価指数。日本経済の動向を示す指標の一つ。
– 円高:為替相場で日本円の価値が他通貨に対して高くなること。輸出企業には不利に働く場合が多い。
報道各社はホンダ<7267.T>と日産自<7201.T>が、経営統合に向けた協議を進めていると報じている。