2024年11月8日
米国市場および東京市場の株価動向
【考察】
7日の米国株式市場では、ニューヨーク・ダウがわずかに値下がりしました。一方、ナスダック総合指数は続伸して、3日連続で取引を上昇で終え、史上最高値を更新しました。また、米国連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利の0.25%引き下げを決定し、4.5~4.75%のレンジとしました。FRBのパウエル議長は、大統領選の結果は短期的な政策決定には影響しないとしています。政策発表後、米国10年物国債の利回りが下がり、株価の下支えとなりました。ただし、NYダウの主要銘柄であるJPモルガン、アメリカン・エキスプレス、ゴールドマン・サックスなどが下落しました。
【その他の考慮点】
8日の東京市場については、7日の米国市場でナスダック総合指数と半導体関連のSOX指数が上昇したことを受け、反発する見込みが立てられます。日経平均に寄与しやすい半導体関連株への買いが予想され、全体的に堅調な動きが期待されています。しかし、為替相場は円高方向に動いており、ドル・円は152円台後半、ユーロ・円は165円台前半に推移しています。さらに、週末要因も考慮すると、取引時間の後半には上値の重さが出る可能性があります。
【全体的な見通し】
米国市場はFOMCによる金利引き下げが一旦の好材料となり、ナスダックを中心に上昇しましたが、ニューヨーク・ダウには売り圧力も見られました。日本市場は米国市場の好影響での上昇が見込まれる一方、為替動向によっては不安定な動きが続く可能性があります。週末に向けて、円高の進行と米国市場の動向が引き続き注視されるでしょう。
【用語解説:初心者向け】
- FOMC(米連邦公開市場委員会):米国の金融政策を決定する機関で、金利の変更などが経済に影響を及ぼします。
- FRB(米連邦準備制度理事会):米国の中央銀行で、金融政策を通じて経済の安定を目指しています。
- 10年物国債利回り:米国の10年間の国債の利回りで、金利や株価に影響を与える指標です。
- ニューヨーク・ダウ:米国株式市場の代表的な株価指数で、大企業30社の株価を元に算出されます。
- ナスダック総合指数:米国のナスダック市場に上場する全銘柄を対象とした株価指数です。
- SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数):米国の主要な半導体企業を対象とした株価指数で、ハイテク業界の動向を反映します。