米連邦準備制度理事会(FRB)は23日、全米12の連邦準備銀行からの経済報告書(ベージュブック)を公表し、9月上旬以降の経済活動はほとんどの地域で大きな変化が見られなかったと述べた。また、9月にFRBが0.5%の利下げを行ったことにより、一部の地域では金融機関の融資状況が改善したとの報告もあった。
この報告は、10月11日までのデータをもとにまとめられており、11月6日と7日に開催される次回の連邦公開市場委員会(FOMC)の議論に使用される予定である。FRBは、9月の会合後に発表した経済見通しで、年内にさらに0.5%の利下げが行われる可能性があると示唆している。
製造業については、多くの地域で活動が減少していると報告され、住宅市場では価格がほぼ横ばいか、わずかな上昇にとどまっている地域が多いものの、「手頃な価格の住宅の不足」が依然として多くの地域で問題となっていると指摘された。物価上昇は依然として緩やかであるとの見解も示された。
ボストン連邦準備銀行は、年末から2025年にかけての見通しについて、調査先の企業は慎重ながらも楽観的な見方をしていると報告している。