2024年10月20日
【考察】
今週(10月15日〜18日)の日経平均株価は、週を通して下落しました。最終的には前週末と比較して624.05円(1.58%)下げ、39,981.75円で取引を終えています。週明けの15日は、米国市場でのNYダウとS&P500指数の史上最高値更新を受け、買いが先行。日経平均は一時的に40,257.34円まで上昇し、3ヶ月ぶりに4万円の大台を回復しましたが、その後は値動きが少なくなり、最終的には304円高で引けました。
16日には、米国市場でオランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの低調な決算が影響し、半導体関連株が大きく売られました。この影響を受け、日経平均は730円安となりましたが、3万9000円の水準で底堅さが見られました。
その後、17日は3万9000円を挟んだ小動きが続きました。18日には台湾の半導体大手TSMCの好決算を受け、半導体株への懸念が後退。また、同日発表されたネットフリックスの決算も好材料として受け止められましたが、大きな値動きにはつながりませんでした。
【その他の考慮点】
来週(10月21日〜25日)は、日米の主要企業の決算発表が株式市場に大きな影響を与えると予想されます。特に日経平均株価が3万9000円付近で底堅い展開が続いているため、押し目買いの動きが強まりそうです。半導体関連株については、10月17日に決算を発表したディスコが7%以上の反発を見せており、他の半導体銘柄への再評価も期待できます。
来週はニデックやファナックなど主要企業の決算発表が本格化します。そのため、決算内容に基づいた個別株の物色が進む可能性があります。特に低迷していたハイテク銘柄への押し目買いの動きが注目されます。
一方、10月27日に予定されている衆議院議員総選挙の影響も見逃せません。国内では自民党の過半数割れが報じられており、選挙結果を見極めるまで積極的な取引は控えられると見込まれます。特に、海外投資家は政治的な不安定要因を嫌うため、政権交代の可能性が高まると株価に下押し圧力がかかる可能性があります。
【全体的な見通し】
来週の株式市場は、主要企業の決算発表を背景に、特に半導体関連株やハイテク銘柄に注目が集まるでしょう。一方で、衆議院議員総選挙の結果を控えているため、投資家の慎重な姿勢が続くことが予想されます。決算内容が市場予想を上回れば、個別銘柄の買いが進む一方で、選挙による政治リスクが警戒されるため、大きな値動きは限定的になるかもしれません。
【用語解説:初心者向け】
- 日経平均株価: 日本を代表する225銘柄の株価の平均値で、日本の株式市場の動向を示す指標。
- NYダウ: アメリカの主要30銘柄の株価平均で、米国株式市場の動きを示す指標。
- S&P500指数: アメリカの500銘柄を基にした株価指数で、米国株式市場全体のパフォーマンスを示す。
- 半導体株: 半導体を製造する企業の株式。半導体は電子機器に不可欠な部品。
- 決算: 企業が一定期間の業績を発表すること。株価に大きな影響を与える。
- 押し目買い: 株価が一時的に下がったタイミングで、将来の上昇を期待して株を買うこと。
- 衆議院議員総選挙: 日本の国政選挙で、議会の議員を選出する。