米国株式市場の考察

2023年12月30日

米国株式市場の考察

2023年最後の取引日となった29日の米国株式市場は、小幅安で取引を終えました。来年の米利下げ期待を背景とする年末ラリーが一服したものの、年間では主要3株価指数がいずれも2桁の上昇を記録しました。

考察

小型株で構成するラッセル2000指数は年間で15.1%上昇し、年初来7.1%安から急回復しました。これは、インフレ鈍化を受けて米連邦準備理事会(FRB)が来年利下げへの道を開いたことで、金利が低下し、リスク資産である小型株の魅力が高まったことが一因と考えられます。

また、主要3株価指数は9週連続で上昇し、S&P総合500種は04年1月以来、ダウ工業株30種とナスダック総合は19年初以来となる最長の連騰記録を更新しました。これは、来年の利下げ期待や、年末にかけての株価調整の終息を期待した買いが入ったことが背景にあると考えられます。

その他の考慮点

一方、29日の米国株式市場は、12月シカゴ購買部協会景気指数が予想外に活動縮小域に落ち込みたことで、景気減速不安に売りに転じた点は注意が必要です。また、債券相場でも売り戻しで長期金利上昇に連れハイテクも売られた点も懸念材料です。

全体的な見通し

来年の米国株式市場は、米利下げの期待や、インフレ鈍化による景気拡大期待などから、上昇基調が続く見通しです。ただし、景気減速不安や、金融引き締めによる株価調整リスクには注意が必要です。

用語解説:初心者向け

ラッセル2000指数  :米国の小型株で構成される株価指数。
FRB  :米国の中央銀行。
VIX指数  :投資家の恐怖心理を示す指数。

場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。

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