今日の東京株式市場【環境認識】

2024年9月12日

【考察】


11日のアメリカ株式市場では、ニューヨークダウが前日比124.75ドル上昇し、48,861.71ドルとなり、反発しました。ナスダック総合指数も369.651ポイント上昇し、17,395.531ポイントで取引を終え、3日連続で続伸しました。これにより、アメリカの株式市場全体が堅調に推移しました。

特に注目されたのは、8月のアメリカ消費者物価指数(CPI)の発表で、コア指数が前月比0.3%上昇し、市場予想を上回る結果となったことです。これにより、根強いインフレ懸念が再び浮上し、今後の利下げ期待が後退しました。この影響で、10年物のアメリカ国債の利回りが上昇し(価格は下落)、ニューヨークダウは一時700ドル以上も下落しましたが、最終的には金融株の買い戻しが進んで値を戻しました。

【その他の考慮点】


ハイテク株の多いナスダック市場では、アーム・ホールディングスやエヌビディア、アドバンスド・マイクロ・デバイシズといった大手企業の株が買われ、全体的な株価上昇を牽引しました。これらの企業の成長は、テクノロジー業界全体に対する投資家の信頼を反映しているとも言えます。

【全体的な見通し】


12日の東京株式市場は、アメリカ株式の上昇を受けて、反発する動きが見られそうです。特に、日経平均株価が11日まで7日連続で下落していたこともあり、買いが先行する可能性があります。ただし、買い一巡後は戻り待ちの売りにより上値が抑えられることも予想され、市場はもみ合いになる可能性が高いです。為替相場では、ドル・円は142円台前半、ユーロ・円は156円台半ばとやや円安方向に進んでいますが、全体的には大きな動きは見られません。

【用語解説:初心者向け】

  • ニューヨークダウ:アメリカの主要な株価指数の一つで、アメリカの代表的な企業30社の株価を元に算出されます。
  • ナスダック総合指数:主にハイテク企業が上場するアメリカの証券取引所「ナスダック」で取引される企業の株価を反映した指数です。
  • CPI(消費者物価指数):一般的な消費者が購入する商品の価格変動を示す指標で、インフレの状況を把握するために使われます。
  • コア指数:CPIの中でも、エネルギーや食品などの価格変動が激しい項目を除いた指標です。
  • 国債の利回り:国債に投資した際に得られる利息の割合で、利回りが上がると国債の価格は下がります。
  • 為替相場:異なる国の通貨を交換する際の比率で、ドルやユーロなどの外国通貨と日本円の交換レートを指します。
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