2023年9月22日時点の日経平均相場見通し
- 短期的なリバウンドも見込まれる
- 権利落ち銘柄の株価動向に注目
重要な専門用語の解説
- FOMC:米連邦公開市場委員会
- ドットチャート:米連邦公開市場委員会(FOMC)の政策金利見通し
- 資産運用特区:海外投資家の日本への投資を促進するための制度
- 配当落ち:株式の権利を取得するためには、権利落ち日までに株式を保有している必要がある
- 株式分割:株式の額面金額や株式数を変更することにより、株式の流動性を高める制度
- 景気敏感株:景気の動向に連動しやすい株
- バリュー株:割安な株
- グロース株:成長性が高い株
まとめ
今週の日経平均は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を受けて4日続落しました。しかし、22日の日銀金融政策決定会合で政策の現状維持が決定されたことを受けて、買い戻しが強まり、終値は前日比35円高の32,402円となりました。
来週は、25日に金融庁主催の「ジャパンウィークス」がスタートし、海外投資家の買いが期待されます。また、28日に9月末配当・株主優待の権利落ち日を迎え、配当再投資に伴う先物買い需要も予想されます。
物色面では、配当落ち後も景気敏感・バリュー(割安)株の底堅さが見られるかに注目したい。ほか、米長期金利の上昇が一服していれば、週末には四半期末を迎えることもあり、リバーサル(物色の反転)の観点からグロース(成長)株の買い戻しが強まる可能性にも期待したい。
重要なポイント
- 日経平均は短期的なリバウンドも見込まれる。
- 権利落ち銘柄の株価動向に注目。
- 海外投資家の買いも期待。
- 景気敏感・バリュー株の底堅さに注目。
- 米長期金利の上昇が一服すれば、グロース株の買い戻しも期待。
株式分割権利落ちと物色面の注目点
28日は株式分割の権利落ち日です。株式分割は、株式の額面金額や株式数を変更することにより、株式の流動性を高める制度です。権利落ち日までに株式を保有している株主は、権利落ち後に割合に応じて株式数が増えます。
今回の株式分割では、日経平均寄与度の高い値がさ半導体や主力株に権利落ちが多いことが特徴です。特に、1対5の株式分割となるJR東海は、日経平均の寄与度が1.5%と大きいため、権利落ちによる影響は大きくなると予想されます。
物色面では、以下の点に注目です。
- 権利落ち銘柄の株価動向
- 景気敏感・バリュー株の底堅さ
- 米長期金利の上昇が一服すれば、グロース株の買い戻しも期待
権利落ち銘柄の株価動向は、市場の注目度や需給状況によって大きく変動します。特に、今回のように日経平均寄与度の高い銘柄の権利落ちでは、出来高や売買代金が大きく膨らむ可能性があります。
景気敏感・バリュー株は、これまで相場の下落局面で比較的堅調に推移してきました。今後も、景気拡大の期待や割安感を背景に、底堅さを見せる可能性は十分にあります。
米長期金利の上昇が一服すれば、グロース株の買い戻しが強まる可能性があります。特に、四半期末を迎える週末には、リバーサル(物色の反転)を狙った買いが入る可能性があります。
来週の注目イベント
来週は、以下のようなイベントが予定されています。
- 25日:金融庁主催「ジャパンウィークス」スタート
- 27日:日銀金融政策決定会合議事要旨
- 28日:9月末配当・株主優待権利落ち日、9月都区部消費者物価指数、8月失業率・有効求人倍率、8月鉱工業生産
金融庁主催「ジャパンウィークス」は、海外投資家を招待して日本の証券市場をPRするイベントです。海外投資家の買いが期待されます。
日銀金融政策決定会合議事要旨は、7月27-28日に開催された日銀金融政策決定会合の議論内容をまとめたものです。政策変更の可能性も含めて注目されます。
9月末配当・株主優待権利落ち日は、株式の権利を取得するためには、権利落ち日までに株式を保有している必要がある日です。権利落ち銘柄の株価動向は、市場の注目度や需給状況によって大きく変動します。
9月都区部消費者物価指数は、東京都23区を対象とした消費者物価の指標です。インフレ率の動向を示す重要な指標です。
8月失業率・有効求人倍率は、国内の雇用情勢を示す重要な指標です。
8月鉱工業生産は、国内の工業生産の状況を示す重要な指標です。