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NY株式:中国の刺激策やパウエル議長の姿勢を好感、ダウ平均は213ドル高

8月29日

ニューヨーク株式市場は28日、ダウ平均が213.08ドル高の34,559.98ドル、ナスダックが114.49ポイント高の13,705.13で取引を終了した。

中国の刺激策を好感

中国政府は27日、資本市場の活性化・信頼感向上に向けた一連の政策を発表した。これに伴い、中国のオンライン小売り、アリババ(BABA)やJDドットコム(JD)などは大幅に上昇した。

パウエル議長の姿勢を好感

連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は、先週のジャクソンホール会合で追加利上げを除外しなかった一方、注意深く政策を判断していく方針を示した。これにより、投資家心理が改善し、ハイテク株も買われた。

セクター別では半導体・同製造装置やメディア・娯楽が上昇

セクター別では、半導体・同製造装置やメディア・娯楽が上昇した。一方、保険が小幅下落した。

注目銘柄

工業製品・事務用品などのメーカー、スリーエム(MMM)は、品質に問題があったとされる軍需用耳栓を巡る訴訟を和解金支払いで暫定合意したと報じられ大幅高。希少疾患用バイオのホライゾン・セラピューティックス(HZNP)は、公正取引委員会(FTC)がバイオのアムジェン(AMGN)による同社買収を巡る提訴をいったん停止したとの報道で買収完了期待がひろがり、上昇した。アムジェン(AMGN)も堅調に推移した。

考察

中国の刺激策やパウエル議長の姿勢を好感し、株式市場は概ね堅調に推移した。ただし、ハイテク株は、米中対立の激化や米連邦準備理事会(FRB)による引き締め政策の懸念を背景に、依然として不安定な動きが続いている。

重要用語解説

  • ジャクソンホール会議:FRBが毎年夏にワイオミング州ジャクソンホールで開催するシンポジウム。金融政策に関する議論が行われる。
  • 長期金利:10年物国債などの長期の債券の利回り。金融政策の引き締めや景気動向などの影響を受ける。
  • UAW:米国最大の自動車労働者組合。

考察

中国の刺激策は、景気の減速懸念を和らげる効果があると期待され、株式市場を支える材料となる。一方、パウエル議長の姿勢は、利上げのペースやタイミングを巡る不透明感を残しており、今後の金融政策の動向を注視する必要がある。テクニカル的には、1時間足足の値幅抵抗帯を割ってきたなら、しばし調整周期入りします。

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