今週の東京株式市場は、神経質な展開が想定されています。
- 25日には、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)で講演を予定しているものの、日本時間の深夜となるため、市場への影響は翌週以降になるとみられている。
- 国内では同日に8月の東京都区部消費者物価指数(CPI)が発表される予定だが、結果次第では円高に振れることも想定され、その場合は日本株の重しとなる可能性もありそうだ。
今週の注目イベント
- 欧米PMI
- ジャクソンホール会合
- パウエルFRB議長、ラガルドECB総裁講演
ジャクソンホール会合
- 各国でインフレ長期化で、急速にすすめられた金融引き締めがピークに近づく中、財務相、中銀総裁などが経済や金融政策を巡り議論する。
- FRBのパウエル議長やECBのラガルド総裁は25日に講演を予定。利上げ終了の条件などが焦点となる。
FRB議長の発言に注目が集まる
- 経済が想定以上に強く景気後退も回避可能との見方も強まりつつある。
- 金利が十分に高い水準との見方も強く、9割が9月の利上げ見送り、8割が年内の利上げはないと見ている。
FRBが金融政策を決定する上で特に注視しているコアインフレは鈍化基調を維持しているものの目標2%には程遠い。
- さらに、金融システムは強く、不透明感は残るが地銀などの金融混乱は収拾しつつあり、ほとんどの金融政策者は追加利上げを除外していない。
- 先々週公表された前回会合の議事要旨でも追加利上げの可能性に言及している。
議長は今後の金融政策が経済やインフレの動向次第との姿勢を大きく修正するとは考えにくい。
- ただ、前回会合以降に発表された6月コア物価指数や7月の消費者物価指数(CPI)は前月に続き鈍化傾向を維持。FRBの望む方向に進んでいることが証明されている。
- 10年債利回りは2007年以降の高水準に達するなど警戒感も高まり始めた。
- もし、議長がタカ派色を弱めた場合はドル買いの勢いが失速する可能性がある。
その他注目イベント
- 23日には共和党大統領候補の討論会が予定されており、注目イベントだ。
- ただ、最近の世論調査で最有力候補と見られているトランプ前大統領は欠席する意向。
1時間足チャート
テクニカル的には、H4Lineを越えてくる場合、一旦、戻り形成も考慮します。
総括
今週の東京株式市場は、神経質な展開が想定されます。パウエルFRB議長の講演や共和党大統領候補の討論会など、注目イベントが目白押しです。市場動向には十分に注意し、投資判断を慎重に行うようにしましょう。