2024年11月13日
米国および東京株式市場の動向について
【考察】
11月12日、米国株式市場では、NYダウ平均株価が前日比382.15ドル下落し、43,910.98ドルとなりました。これは3日ぶりの反落で、ナスダック総合指数も前日比17.362ポイントの下落で取引を終了しました。米国市場では、出来高はNY市場で約9億7,916万株、ナスダック市場では約70億1,961万株と報告されています。
この日、両指数はそれまで連日で最高値を記録していましたが、米国の10年物国債利回りが4.4%台に上昇し、株価の割高感が意識される結果となりました。そのため、NYダウは一時400ドルを超える大幅な下落も見られました。また、13日に予定されている米国10月消費者物価指数(CPI)の発表を前に投資家の様子見姿勢も強まりました。特にNYダウの採用銘柄であるアムジェン、ボーイング、メルクなどは、値下がり率の上位に入りました。
【その他の考慮点】
11月13日の東京株式市場は、米国株の下落の影響を受けて弱含みの展開が予想されます。12日の東京市場も弱い地合いが続いており、日経平均株価も軟調に推移する可能性が高いです。
為替市場では、ドル円が1ドル=154円台半ばに位置しており(12日は153.81-83円)、若干円安傾向となっています。ユーロ円も1ユーロ=164円台前半(同163.51-55円)で推移し、小動きが続いています。
また、多くの企業が決算を発表する時期であるため、好業績や増配を発表した銘柄には個別物色が集まると考えられます。
【全体的な見通し】
米国市場での国債利回りの上昇が株式市場に影響を及ぼしており、東京市場も米国市場の影響を受けて弱含みが予想されます。為替の円安傾向も相まって、日本企業の業績や海外投資家の動向がさらに注目されるでしょう。今後、米国の経済指標発表や決算シーズンの進展に伴い、相場の動きがどのように推移するかが鍵となりそうです。
【用語解説:初心者向け】
- NYダウ平均株価:米国の主要な工業株30種を対象とした代表的な株価指数で、米国経済や株式市場の動向を示します。
- ナスダック総合指数:米国のハイテク企業を多く含む株価指数で、特に技術系企業の業績を反映しやすいです。
- 10年物国債利回り:米国政府が発行する10年満期の債券の利回りで、利回りの上昇は債券価格の下落を示します。株価や金利、経済指標に強く影響を与える指標です。
- 消費者物価指数(CPI):消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す指数で、物価の上昇(インフレ)状況を確認する際に重要な指標です。
- 円安:日本円の価値が下がり、外国通貨(ドルやユーロなど)に対して円の交換レートが高くなること。