2024年10月16日
米国株下落、半導体株がけん引
考察
昨日、米国株式市場は3日続伸の勢いを失い、大幅に下落しました。特に、NYダウ平均工業株指数は324ドル安と大きく下げており、ナスダック総合指数も187ポイント安と、ハイテク株を中心に売りが優勢でした。
この下落の主な要因は、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングが、予想よりも早く決算を発表し、来期の売上高予想を下方修正したことによる、半導体関連銘柄の一斉売りが挙げられます。ASMLホールディングの株価は大きく下落し、それに伴い、同業他社や半導体関連企業の株価も軒並み下落しました。
その他の考慮点
米国株式市場の下落は、半導体業界の景気後退への懸念を強め、投資家のリスク回避姿勢を後押ししたと考えられます。また、直近の株価上昇による過熱感も、今回の下落を加速させた可能性があります。
全体的な見通し
今日の東京株式市場は、昨日の米国株の下落を受けて、軟調なスタートが予想されます。特に、半導体関連株は、米国市場での下落幅が大きかったため、強い売り圧力にさらされる可能性があります。ただし、為替相場が比較的安定していることや、日本の企業業績が堅調であることなどが、下落幅を限定する要因となるかもしれません。
用語解説:初心者向け
- NYダウ平均工業株指数(NYダウ):米国を代表する30社の株価の平均値。米国株式市場全体の動向を示す重要な指標の一つ。
- ナスダック総合指数:主にハイテク企業の株価で構成される指数。IT業界の動向を示す重要な指標の一つ。
- ASMLホールディング:オランダの半導体製造装置大手。半導体製造に不可欠な極端紫外線(EUV)露光装置の世界最大手。
- S&P500指数:米国の大型株500銘柄で構成される指数。NYダウとともに、米国株式市場全体の動向を示す重要な指標の一つ。
- フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数):米国に上場する半導体関連企業の株価指数。半導体業界の動向を示す重要な指標の一つ。
- 為替相場:異なる通貨間の交換比率。ここでは、日本円と米ドル、日本円とユーロの交換比率を指す。
- リスク回避:株価が下落するなど、市場が不安定な状況になる際に、投資家がより安全な資産に資金を移すこと。
上記は、あくまで一般的な見通しであり、実際の株価は様々な要因によって変動します。投資の際は、ご自身でよく調べて、ご判断ください。