2024年4月3日
東京株式市場:軟調な展開予想、米株安や中東情勢が懸念材料
【考察】
- 前日の米株安を受け、日経平均株価は軟調な展開が予想される。
- ハイテク株比率の高いナスダック総合指数が0.9%下落したため、日本株でも指数寄与度の大きい銘柄を中心に売りが出る可能性がある。
- 日中の取引材料が乏しいため、売り一服後はもみ合いとなる可能性もある。
- 主なスケジュールとしては、中国の3月サービス部門PMI(財新)、米国で3月ISM非製造業景気指数(ISM)などが公表予定。
- パウエルFRB議長が経済見通しについて講演する。
【その他の考慮点】
- 米国株市場は、FRBの利下げ開始時期が後ずれする可能性との見方から下落している。
- 足元の堅調な経済指標を受けて、米10年債利回りは11月下旬以来の高水準を付けた。
- 原油先物は、ロシアからの供給不安や中東地域の紛争拡大懸念から上昇している。
- イスラエル軍戦闘機によるシリアのイラン大使館攻撃を受け、中東情勢が緊迫化している。
【全体的な見通し】
- 日経平均株価の予想レンジは3万9500円~3万9800円。
- 3万9500円近辺まで下落する場面もありそう。
- その後の動きは、為替や米株先物の動きに左右される可能性が高い。
【用語解説:初心者向け】
- 日経平均株価: 東京証券取引所に上場されている225銘柄の株価を元に算出した株価指数。日本の株式市場全体の動向を示す指標として広く利用されている。
- ナスダック総合指数: 米国ナスダック市場に上場されている全ての普通株を対象とした株価指数。ハイテク関連銘柄が多く含まれている。
- 指数寄与度: 日経平均株価などの株価指数を算出する際に、個々の銘柄が指数に与える影響力の度合い。時価総額や出来高などを考慮して算出される。
- PMI: 購買担当者景気指数。企業の購買担当者を対象に調査を行い、製造業やサービス業の景況感を判断する指標。
- ISM非製造業景気指数: 米国供給管理協会(ISM)が発表する非製造業部門の景気指数。企業の購買担当者を対象に調査を行い、景況感を判断する指標。
- FRB: 米国連邦準備理事会。米国の金融政策を担当する中央銀行。
- 利下げ: 金利を引き下げること。景気刺激策として実施されることが多い。
- 債券利回り: 債券を購入することで得られる利子の割合。金利の指標として広く利用されている。
- 原油先物: 将来の期日に特定の価格で原油を売買する契約。
ご注意: 上記はあくまで参考情報であり、投資に関するアドバイスではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。