2024年8月5日
米国株式の動向について
【考察】
先週末2日の米国株式市場は続落しました。ニューヨーク・ダウ平均株価は前日比610.71ドル安の39,737.26ドル、ナスダック総合指数は417.98ポイント安の16,776.16ポイントで取引を終えました。取引量は、ニューヨーク市場が約12億2160万株、ナスダック市場が約59億1767万株でした。
【その他の考慮点】
7月の米国雇用統計によると、非農業分野の雇用者数は前月比11万4000人増となり、市場予想平均の17万5000人増を下回りました。失業率は4.3%と6月の4.1%から上昇しました。この雇用情勢の悪化により景気の減速が懸念され、幅広い銘柄が売られました。その結果、ニューヨーク・ダウは一時990ドル近く下げる場面もありました。ナスダック市場では、赤字決算となったインテルやアマゾン・ドットコム、マイクロン・テクノロジーなどが大きく下落しました。
【全体的な見通し】
5日の東京株式市場は、落ち着きを取り戻す動きが予想されますが、米国株式市場の続落を受けて売りが先行するスタートとなるでしょう。為替相場では、ドル・円が1ドル=146円台半ば、ユーロ・円が1ユーロ=159円台後半と、円高方向に動いています。これにより、輸出関連株を中心に軟調な展開が予想されますが、売りが一巡した後は、短期的な売られ過ぎ感から下げ渋る場面も見込まれます。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨーク・ダウ平均株価:アメリカの主要企業30社の株価を平均したもの。
- ナスダック総合指数:ハイテク株を中心としたアメリカの株式指数。
- 非農業分野の雇用者数:農業以外の産業で働いている人の数の増減。
- 失業率:働きたいけれども職に就けていない人の割合。
- 為替相場:異なる通貨の交換レート。
- 円高:円の価値が他の通貨に対して高くなること。
- 輸出関連株:製品やサービスを海外に輸出する企業の株式。