約1日で3円の円高が進行。

  • ドル円相場は、日銀の植田総裁らの発言や米国の経済指標を背景に、短期間で大幅な円高を記録。ニューヨーク市場では16日の終値が1ドル=155.16円となり、前日から約3円の円高が進行した。
  • 円高の主な要因は、日銀の追加利上げ観測の高まり。植田総裁や氷見野副総裁の発言により、市場は「1月利上げ」の可能性を急速に織り込んだ。
  • 一方、米国側では、12月の消費者物価指数(CPI)や小売売上高が市場予想を下回り、物価上昇圧力が限定的と見なされたことがドル安材料となった。FRBのウォラー理事も利下げの可能性に言及し、ドル売りを加速させた。
  • 日米金利差の縮小も影響。日本の長期金利が上昇する一方で、米国の長期金利が低下したため、金利差は15日時点で約3.4%ポイントまで縮小した。
  • 他通貨に対するドルの動きは小幅だったが、円は特異的に大きな上昇を見せた。ユーロやポンドに対するドル相場はほぼ横ばい、または小幅な変動にとどまった。
  • 今後のドル円相場は、20日のトランプ氏の大統領就任が鍵となる。演説内容がドル高材料と解釈されれば、円高基調が円安へと転じる可能性もある。日銀の利上げが行われても市場の想定内であれば、円安方向への動きが強まることが考えられる。
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