2024年9月11日
【考察】
10日のアメリカ株式市場では、ニューヨークダウが前日比92.63ドル下がって40,736.96ドルで取引を終え、反落しました。一方で、ナスダック総合指数は141.277ポイント上がり、17,025.880ポイントで終了し、続伸しました。出来高は、ニューヨーク市場で約9億205万株、ナスダック市場で約46億2144万株となっています。JPモルガン・チェースのダニエル・ピント社長が、2025年の純金利収入に対する市場の予想が楽観的すぎると指摘したことが、金融株の下落につながり、ダウ平均に重しとなりました。
【その他の考慮点】
同日に予定されている米大統領選の候補者討論会や、翌11日に発表予定のアメリカの8月消費者物価指数(CPI)を控え、市場では様子見のムードが広がりました。一方で、ナスダック市場ではテスラやアドバンスド・マイクロ・デバイシズ、アマゾン・ドット・コムなどのハイテク株が買われました。
【全体的な見通し】
11日の東京株式市場は、軟調な展開が予想されています。10日の上値が重い動きが継続しているため、日経平均株価は売り優勢でスタートする可能性があります。為替相場ではドル・円が1ドル=142円台の半ば、ユーロ・円が1ユーロ=156円台の後半と円高が進行しており、特に輸出関連銘柄に売り圧力が強まることが考えられます。また、日本時間の午前10時過ぎから予定されている米大統領選の討論会の結果を確認したいとの思惑から、投資家の慎重な姿勢が続くでしょう。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨークダウ:アメリカの主要株価指数の一つで、30の大企業の株価を基に算出されます。
- ナスダック総合指数:主にテクノロジー企業が上場している株式市場の指標。
- 純金利収入:金融機関が貸し出しや投資から得られる利息収入から支払う利息を差し引いたもの。
- 消費者物価指数(CPI):物価の動きを測る指標で、インフレやデフレの状況を示します。
- 為替相場:異なる国の通貨が交換される際のレート。