2024年8月26日

【考察】
23日の米国株式市場は反発しました。NYダウは前日比で462.30ドル上昇し、41,175.08ドルで取引を終えました。また、ナスダック総合指数も258.44ポイント上昇し、17,877.79ポイントとなりました。取引量は、NY市場で約8億1,566万株、ナスダック市場で約50億1,161万株となりました。ジャクソンホール会議での講演で、パウエルFRB議長が「金融政策を変更する時期が来た」と述べ、利下げに前向きな姿勢を示しました。これにより、利下げへの期待が高まり、米国10年物国債の利回りが低下し、株価の割高感が薄れた結果、幅広い銘柄が買われました。特に、NYダウ採用銘柄では、ホーム・デポ、ゴールドマン・サックス、インテルなどが値上がりしました。

【その他の考慮点】
26日の東京株式市場は、米国株の反発にもかかわらず、反落後に弱含みの展開が予想されます。これは、米国の金利低下による日米金利差の縮小が予想されるため、為替相場で円高方向に進んでいることが原因です。23日のドル・円相場は1ドル=144円台前半、ユーロ・円相場は1ユーロ=161円台前半と円高に振れています。この円高の影響で、特に輸出関連銘柄に重しがかかる可能性がありますが、逆に値動きの軽い中小型株への注目も予想されます。

【全体的な見通し】
米国株式市場の反発に伴い、日本市場でも一部の銘柄には期待感が残るものの、為替市場での円高進行が重しとなり、東京株式市場全体としては、軟調な展開が予想されます。特に輸出関連銘柄への影響が大きく、中小型株など値動きの軽い銘柄へのシフトが見られる可能性があります。

【用語解説:初心者向け】

  • ジャクソンホール会議:米国ワイオミング州ジャクソンホールで毎年開催される、中央銀行関係者や経済学者が集まる会議。世界的に注目される金融政策の議論が行われる場です。
  • パウエルFRB議長:ジェローム・パウエル氏は、米国の中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)の議長を務めており、米国の金融政策に大きな影響を与える重要人物です。
  • 利下げ:中央銀行が金融機関に貸し出す金利を引き下げること。これにより、借り入れコストが下がり、経済活動が活発化することを狙います。
  • 米10年物国債:米国政府が発行する期間10年の国債。米国の長期金利の指標として広く利用されており、経済状況や金融政策の影響を受けます。
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