2024年1月29日
日本株市場の見通し
本日の日本株市場は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりやすい相場展開が意識されそうです。
先週末の米国市場は、NYダウが60ドル高、ナスダックは55ポイント安となりました。朝方発表された23年12月の個人消費支出(PCE)コア指数は、前年比で2.9%の上昇で市場予想を下回り、伸びは21年3月以降で最小となりました。消費が好調な中でもインフレの鈍化が確認されました。
前日引け後に発表した決算が失望されたインテルが大幅安となり、半導体株を中心にハイテク株の一部が連れ安となりました。シカゴ日経225先物清算値は大阪比235円高の35915円、円相場は1ドル148円10銭台で推移しています。
考察
シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや買い先行で始まることになりそうです。日経225先物はナイトセッションで一時36080円まで買われる場面が見られており、節目の36000円での攻防になりそうです。
主要企業の決算発表が本格化するなか、先週末に決算を発表した信越化<4063>はサプライズがなかった。主要企業の決算がコンセンサスを上回ってくるような状況がみられないと、神経質な相場展開に向かいそうである。
その他の考慮点
決算発表が本格化するなかで機関投資家は動きづらくなるため、短期筋の売買の影響を受けやすくなる。また、今週は指数インパクトの大きい値がさハイテク株の決算が予定されているほか、米国の大型テック株の決算が予定されていることもあり、結果を見極めたいところであろう。
全体的な見通し
本日は、買い先行で始まった後は、次第にこう着感が強まりやすい相場展開となりそうです。
短期的には、決算発表を控え、神経質な相場展開になりやすいと考えられます。一方、中長期的には、米国のインフレ鈍化や、中国の経済回復などの好材料が意識され、上昇基調が続く可能性も考えられます。
用語解説:初心者向け
- シカゴ先物:米国シカゴマーカンタイル取引所(CME)で取引される、日本株の指数先物。
- ナイトセッション:米国市場の取引終了後に、日本時間の午前中に、シカゴマーカンタイル取引所で取引される、日本株の指数先物。
- 節目:相場において、心理的に重要な価格水準のこと。
- コンセンサス:アナリストの予想平均のこと。
- 神経質な相場展開:価格変動が激しい相場展開のこと。
- 値がさハイテク株:時価総額が高いハイテク株のこと。
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