日経平均株価、年初来高値更新へ。今週の注目イベントは?
日本の株式市場は、好調な企業の業績予想に支えられて、上昇基調が続いています。今日の東京株式市場では、日経平均株価が今年の最高値を更新する可能性が高いと見られています。日経平均株価は、先週末にも続伸し、3万3753円33銭という終値ベースでの年初来高値をつけました。
しかし、株式市場の動きは、海外の経済や金融政策の状況にも左右されます。今週は、米国や欧州の重要なイベントが目白押しです。その中で、私が注目しているのは、以下の3つです。
- 米国のインフレ指標:米国では、物価の上昇率を示すPCEコアデフレーターという指標が発表されます。この指標は、米国の中央銀行であるFRBがインフレの目標としている2%に近づいているかどうかを判断するのに重要です。もし、インフレが鈍化しているとわかれば、FRBが利上げをやめるか、利下げをする可能性が高まります。それは、株式市場にとってプラスになるでしょう。
- FRBのパウエル議長の発言:FRBのパウエル議長は、今週、コロナ後の経済について議論するイベントに出席します。パウエル議長は、これまでインフレが目標に達していないとして、利上げを慎重に行うという姿勢を示してきました。しかし、最近の米国の経済指標は、インフレや雇用が改善していることを示唆しています。パウエル議長は、今後の金融政策の方針について、どのような見解を示すのでしょうか。その発言は、株式市場の動向に大きな影響を与える可能性があります。
- ECBのラガルド総裁の議会証言:欧州の中央銀行であるECBのラガルド総裁は、今週、欧州議会に証言します。ラガルド総裁は、先日の講演で、現在の政策金利の水準が適切だと述べました。しかし、欧州の経済は、コロナの影響で苦戦しており、インフレも低迷しています。ラガルド総裁は、今後の金融政策の見通しについて、どのような考えを示すのでしょうか。その証言は、欧州の株式市場だけでなく、日本の株式市場にも影響を及ぼす可能性があります。
以上が、私が今週注目しているイベントです。これらのイベントの結果や発言によって、株式市場の動きは大きく変わるかもしれません。株式投資をする際には、これらのイベントに注意してください。場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。
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用語解説:初心者向け
- 日経平均株価:東京証券取引所に上場している225社の株価の平均値です。日本の株式市場の動向を示す代表的な指標です。
- PCEコアデフレーター:米国の個人消費支出(PCE)のうち、食品やエネルギーなどの変動が激しい品目を除いたものの物価上昇率です。FRBがインフレの目標としているのは、この指標の年率で2%です。
- FRB:米国の中央銀行です。金融政策を決定する機関で、政策金利の設定や国債の購入などを行います。金融政策の方針は、FOMCという委員会で決められます。パウエル議長は、FRBのトップです。
- ECB:欧州の中央銀行です。ユーロ圏の金融政策を決定する機関で、政策金利の設定や国債の購入などを行います。金融政策の方針は、理事会で決められます。ラガルド総裁は、ECBのトップです。