ブラックフライデーの米小売売上高、前年比2.5%増

ブラックフライデーの米小売売上高、前年比2.5%増

ブラックフライデーとは、感謝祭の翌日にあたる金曜日のことで、アメリカではこの日から年末商戦が始まります。今年のブラックフライデーは11月24日でした。この日のアメリカの小売売上高は、自動車販売を除いて前年同期比で2.5%増加したと、マスターカードの調査会社が発表しました。これは、9月時点で予想されていた3.7%増のペースには及びませんでしたが、それでも堅調な伸びを示しました。

インターネット通販の売り上げは、前年比で8.5%増と大幅に伸びました。一方、実店舗での売り上げは、1.1%増にとどまりました。これは、新型コロナウイルスの感染拡大により、人出が減少したことや、店舗の営業時間が短縮されたことが影響したと考えられます。また、オンラインと実店舗の売り上げの差は、消費者の購買行動の変化を反映しています。オンラインでは、家電や家具などの高額商品が人気でしたが、実店舗では、衣料品や化粧品などの安価な商品が多く売れました。

ブラックフライデーのオンライン消費額は、アドビ・アナリティクスの調査によると、98億ドルと予想通りでした。しかし、これは前年の106億ドルに比べて7.4%減少しており、初めて前年割れを記録しました。これは、ブラックフライデーの前にもオンラインでのセールが行われたことや、サイバーマンデー(感謝祭の翌週の月曜日)に向けての消費者の買い控えがあったことが理由とされています。

以上のことから、ブラックフライデーの小売売上高は、前年を上回る成長を見せたものの、インターネット通販と実店舗の間には大きな格差があることが分かります。また、オンライン消費額は、ブラックフライデーだけでなく、年末商戦全体の動向に影響する要因となります。今後は、新型コロナウイルスの感染状況やワクチンの普及状況、政府の経済対策などが、消費者の心理や購買行動にどのように作用するかに注目が集まります。

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用語解説【初心者向け】

  • ブラックフライデー:感謝祭の翌日にあたる金曜日のことで、アメリカではこの日から年末商戦が始まります。多くの店舗が大幅な値引きや特売を行うため、消費者が殺到する日として知られています。
  • インターネット通販:インターネットを通じて商品やサービスを購入することです。オンラインショッピングとも呼ばれます。コロナ禍で外出を控える人が増えたことや、配送サービスの充実などが、インターネット通販の利用を促進しています。
  • 実店舗:インターネット通販と対照的に、実際に店舗に足を運んで商品を購入することです。オフラインショッピングとも呼ばれます。実店舗では、商品の品質やサイズなどを直接確認できるというメリットがありますが、コロナ禍で感染リスクが高まるというデメリットもあります。
  • サイバーマンデー:感謝祭の翌週の月曜日のことで、アメリカではこの日がインターネット通販の最大のセール日とされています。ブラックフライデーに買いそびれた商品や、実店舗で見つからなかった商品をオンラインで探す消費者が多くなるため、インターネット通販の売り上げが急増する日として知られています。
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