今夜の米国株式市場

日経平均は33500円を回復、上昇トレンド維持

2023年11月17日の日本株式市場は、日経平均が反発しました。前日の米国株式市場の下落を受けて始まった取引は、買いが優勢となり、日経平均は33500円を超えて取引を終えました。この日のローソク足は中陽線で、上値は昨日の高値には届きませんでしたが、下値は7日連続で切り上がりました。これは、株価に対する買い意欲が強いことを示しています。また、5日や25日、13週の移動平均線が上向きで推移しており、上昇トレンドが継続していることを示唆しています。ただし、25日線との乖離率は5%を超えており、一部の銘柄では過熱感があると言えるでしょう。東証プライム市場の騰落レシオは100%を下回っており、相場全体では過熱感は乏しいとみられますが、注意が必要です。

今夜の米国株式市場では、10月の住宅着工件数が発表されます。市場予想は前月比0.6%減の135万件です。最近の米国の経済指標は、個人消費や物価が落ち着きを見せ、雇用も改善しています。しかし、住宅着工件数は市場予想を下回る傾向にあります。もし、今回も予想より弱い結果となれば、米国の金融引き締めのペースが遅くなるとの観測が強まり、米国株式市場にはプラスとなるでしょう。ただし、週末ということもあり、ポジション調整の動きが出やすいと考えられます。市場予想通りの結果なら、相場に大きな影響はないと思われます。

以上のことから、日本株式市場は、米国株式市場の動向に左右される可能性が高いと考えられます。日経平均は、33500円を超えての取引が続けば、上値を試す展開となるでしょう。しかし、33500円を割り込むと、下値を目指す動きになる可能性もあります。個別銘柄では、過熱感のあるものは利益確定売りに注意し、割安感のあるものは買いチャンスとなるかもしれません。場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。 https://www.youtube.com/channel/UCaf5-S-kVmyqzKctnYqIC_Q

用語解説:初心者向け

  • ローソク足:株価の値動きを図示したもので、始値、高値、安値、終値を表します。陽線は終値が始値より高いことを、陰線は終値が始値より低いことを示します。中陽線は陽線のうち、高値と終値の差が小さいことを示します。
  • 移動平均線:過去の株価の平均値をプロットした線で、株価のトレンドを分析するのに用いられます。移動平均線が上向きであれば、上昇トレンドであることを示します。移動平均線の期間が長いほど、トレンドの変化に遅れが生じます。
  • 乖離率:株価と移動平均線との乖離(かいり)をパーセントで表したもので、株価の過熱や過小評価を判断するのに用いられます。乖離率が高いほど、株価は移動平均線から離れており、過熱感があると言えます。逆に、乖離率が低いほど、株価は移動平均線に近づいており、割安感があると言えます。
  • 騰落レシオ:株価が上昇した銘柄数と下落した銘柄数の比率で、相場の強弱を判断するのに用いられます。騰落レシオが100%を超えれば、上昇した銘柄数が下落した銘柄数を上回っており、相場は強気であることを示します。逆に、騰落レシオが100%を下回れば、下落した銘柄数が上昇した銘柄数を上回っており、相場は弱気であることを示します。
タイトルとURLをコピーしました