今日の東京株式市場【環境認識】

2024年12月12日

【考察】
11日の米国株式市場では、ニューヨークダウ平均株価が5日連続で下落し、前日比99.27ドル安の4万4148.56ドルで取引を終えました。一方、ナスダック総合指数は3日ぶりに反発し、終値で初めて2万ポイント台に達しました(2万34.894ポイント、前日比347.652ポイント高)。ナスダック市場では、テスラやアルファベット(グーグルの持株会社)、アーム・ホールディングスなどのハイテク株が買われました。

市場の注目を集めた11月の米消費者物価指数(CPI)は、前月比0.3%上昇し、市場予想と一致しました。この結果を受け、17~18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げが実施される可能性が強まりました。また、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が上昇したこともナスダック市場を後押ししました。

【その他の考慮点】
12日の東京株式市場は、米国市場の動きを背景に堅調な展開が予想されます。特に、半導体関連銘柄が中心となり、買い注文が入りやすい状況とみられます。心理的な節目である日経平均株価4万円台を意識する場面も出てくるでしょう。

為替相場では、円安基調が継続しており、11日時点で1ドル=152円台半ばを記録しています(前日比では151円65~68銭)。米国の利下げ期待が円安をさらに進める可能性があり、これも日本株にとって追い風になると考えられます。

また、過熱感が少ない中で25日移動平均線と75日移動平均線がゴールデンクロスを形成する見通しがあり、買い手優位な相場展開が予想されます。さらに、恐怖指数と呼ばれるVIX指数が13.62まで低下しており、市場のリスク回避ムードが後退していることも、株式市場を支える要因となりそうです。

【全体的な見通し】
米国市場では、ハイテク株が引き続き注目を集める中、FOMCでの利下げ期待が市場を支えている状況です。この流れを受け、東京市場でも半導体関連や輸出関連銘柄を中心に買いが優勢となる見込みです。円安基調やゴールデンクロスの形成など、テクニカルな要因も相場の下支えとなり、ポジティブな展開が期待されます。

【用語解説:初心者向け】

  • ナスダック総合指数: 米国の主要な株式指数の一つで、ハイテク企業を中心に構成されています。
  • CPI(消費者物価指数): 消費者が購入する商品やサービスの価格動向を示す指標で、インフレ率を測る基準となります。
  • FOMC(米連邦公開市場委員会): 米国の中央銀行であるFRBが金利政策を決定するための会議。
  • SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数): 半導体関連企業の株価を集計した指数。
  • ゴールデンクロス: 短期移動平均線が長期移動平均線を上抜ける現象で、上昇トレンドのシグナルとされます。
  • VIX指数: 市場の不安感やリスク回避姿勢を示す指標。数値が低いほど市場が安定していると見なされます。
  • 円安: 円の価値がドルなどの他通貨に対して低下すること。輸出企業に有利とされます。
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