2024年11月5日
米国株式と日本株式の市場動向について
【考察】
4日の米国株式市場は下落し、ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ)は前週末に比べて257.59ドル下がり、41,794.60ドルで取引を終えました。また、ナスダック総合指数も同様に59.933ポイント減少し、18,179.984ポイントでした。市場参加者は、5日に行われる米大統領選挙を控え、大統領候補の民主党ハリス副大統領と共和党トランプ元大統領の支持率が拮抗していることから、ポジションを調整し、リスク回避のために売りが先行しました。NYダウ銘柄の中では、インテルやダウ、ユナイテッドヘルスなどが値下がり率の上位に入りました。
【その他の考慮点】
5日の東京株式市場では、前週末の大幅な値下がりを受けて買い戻しが進むと予測されますが、米大統領選の結果を見極めたい投資家心理もあり、積極的な取引は控えめとなる可能性があります。このため、値動きが軽く、業績が良い中小型銘柄が注目される見込みです。また、為替市場ではドル円が1ドルあたり152円台前半で推移し、やや円高傾向にあります。米国預託証券(ADR)の円換算値も東京市場の前週末の終値を上回り、例えば、ニデックやオムロン、みずほなどが値上がりしています。シカゴ日経平均先物も前週末の大阪取引所の清算値と比べ、255円上昇した38,375円で推移しています。
【全体的な見通し】
日本株式市場では、5日から取引時間の延長や終値を決定する新たな取引方式が導入されることで、流動性の向上や市場の透明性が期待されます。また、米大統領選の結果によって、米国株および円相場に影響が出る可能性があるため、これらの動向が日本市場にも反映されると見られます。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨーク・ダウ工業株30種平均(NYダウ):米国の主要企業30社の株価の平均値を示す指標で、米国株式市場の動向を把握するための代表的な指標です。
- ナスダック総合指数:主にテクノロジー関連企業が多く上場するナスダック市場の株価指数で、ハイテク株の動向を表します。
- 米国預託証券(ADR):米国市場で取引される外国企業の株式を表す証券。米国投資家が国内で外国企業の株式を取引するために使われます。
- 為替相場:異なる通貨同士の交換比率を示します。