2024年8月16日
米国市場の動向と東京株式市場の見通し
【考察】 米国市場では、15日にNYダウが前日比554.67ドル高の4万563.06ドルとなり、3日連続で上昇しました。これは、米国の7月の小売売上高が前月比1.0％増と市場予想の0.4％増を上回り、堅調な個人消費が好感されたためです。また、ウォルマートやシスコシステムズなどの大手小売企業が好調な決算を発表したことも影響しました。さらに、週次で発表される新規失業保険申請件数が予想以上に減少し、景気減速懸念が後退したことも相場を押し上げました。ナスダック総合指数も前日比401.895ポイント高の1万7594.496となり、6日連続で上昇しました。
【その他の考慮点】 16日の東京株式市場は大幅な上昇が予想されます。米国景気の先行きに対する不安が後退し、米国株式が大幅に上昇した流れを引き継ぎ、買い優勢の展開となりそうです。為替市場では、ドル・円が1ドル＝149円台前半、ユーロ・円は1ユーロ＝163円台後半と円安が進んでおり、輸出関連株を中心に買われやすい状況です。半導体大手のエヌビディアも15日に上昇しており、半導体関連株など幅広い銘柄に資金流入が見込まれます。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、15日の大証清算値比975円高の3万7625円でした。
【全体的な見通し】 米国市場の堅調な動きと円安の進行により、東京株式市場は大幅な上昇が期待されます。特に輸出関連株や半導体関連株に注目が集まりそうです。
【用語解説：初心者向け】
- NYダウ: ニューヨーク・ダウ工業株30種平均の略称で、アメリカの代表的な株価指数です。
- 小売売上高: 小売業者が一定期間に販売した商品の総額を指します。
- 新規失業保険申請件数: 新たに失業保険を申請した人の数を示します。
- ナスダック総合指数: ナスダック市場に上場している全銘柄の株価を基に算出される株価指数です。
- 為替市場: 異なる通貨の交換が行われる市場です。
- 円安: 円の価値が他の通貨に対して下がることを指します。
- シカゴ日経平均先物: シカゴ商品取引所で取引される日経平均株価の先物取引です。
