2024年7月6日
米国株式市場の状況
【考察】
米国株式市場は上昇し、ダウ平均は67.87ドル高の39,375.87ドル、ナスダックは164.46ポイント高の18,352.76で取引を終了しました。
6月の雇用統計が弱い経済状況を示していましたが、取引開始後の動きはまちまちでした。ハイテク株は、9月の利下げ期待が高まったことで金利の低下を好感し、買われ続けて上昇しました。ダウ平均は景気減速懸念が影響し一時軟調に推移しましたが、終盤にはハイテク株の上昇が支援し、上昇に転じました。一方、ナスダックは連日で過去最高値を更新しました。セクター別では、メディア・娯楽が上昇した一方で、エネルギーと銀行は下落しました。
【その他の考慮点】
- 百貨店のメーシーズは、投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社のブリゲード・キャピタル・マネジメントが買収提示額を引き上げたとのウォール・ストリート・ジャーナルの報道を受け、株価が上昇しました。
- 電気自動車メーカーのテスラは、中国地方政府の公用車として初めて調達対象になったことが江蘇省のリストで判明し、株価が上昇しました。
- 自動車メーカーのフォードはステアリングの不具合で3万台の「マスタング」をリコールし、株価が下落しました。
- 半導体メーカーのエヌビディアは、アナリストの投資判断引き下げで株価が下落しました。
- 格安航空会社のスピリットやフロンティアも、アナリストの投資判断引き下げで株価が下落しました。
【全体的な見通し】
NY連銀のウィリアムズ総裁は、インフレ鈍化が進展しているものの、連邦準備制度理事会(FRB)の仕事はまだ終わっていないと慎重な姿勢を繰り返しました。これにより、今後の経済政策や市場動向に注目が集まっています。
【用語解説:初心者向け】
- ダウ平均: アメリカの代表的な株価指数の一つで、30の主要企業の株価平均を示します。
- ナスダック: アメリカの株式市場の一つで、特にハイテク企業の株価動向を示す指数です。
- 雇用統計: 労働市場の状況を示す統計で、経済の健康状態を測る指標の一つです。
- 利下げ: 中央銀行が政策金利を引き下げること。経済を刺激するための手段の一つです。
- リコール: 製品の欠陥が発覚した際に、メーカーが市場から製品を回収することです。
- アナリスト: 株式市場や企業の財務状況を分析し、投資判断を行う専門家です。
- 連邦準備制度理事会(FRB): アメリカの中央銀行で、金融政策を担当しています。