2024年9月29日
【考察】
週初の日経平均株価は、前週末26日・27日に上昇した約2000円分の上昇分を失う動きとなるかもしれません。高市早苗氏が利上げに否定的であることから、為替市場では円安、株式市場では株高、特に金融株が下落、金利市場では利回りの低下という「高市トレード」の動きが強まっていました。しかし、石破茂氏が自民党の新総裁に就任したことで、この「高市トレード」の逆の動きが進む可能性が高くなっています。
【その他の考慮点】
石破政権の政策に注目が集まる中、石破氏が掲げる「防災庁」創設構想や地方創生に関連する銘柄に対して市場の関心が高まることが予想されます。これらは中小型株から大型株にまで広がる可能性があり、特にこれまで注目されていなかったセクターへの資金流入が期待されます。
一方で、石破政権が検討するとされる法人税の増税や金融所得課税の強化に対しては、市場の警戒感が強いです。金融所得課税強化に対するアレルギー反応は大きく、これが市場全体に与える影響も無視できません。
【全体的な見通し】
石破政権の政策によって、短期的には国内個人投資家による買いが向かうと予測されますが、海外投資家の慎重な姿勢も見られるでしょう。特に、法人税や金融所得課税の強化については、今後の政策の詳細が明らかになるまで、海外からの投資は控えられる可能性があります。中長期的な見通しは、石破氏の政策内容にかかっており、市場は引き続きその動向を注視していく必要があるでしょう。
【用語解説:初心者向け】
- 日経平均株価: 日本の代表的な株価指数で、日本経済の動向を示すものです。
- 為替: 異なる通貨同士の交換レートを指します。
- 金利市場: お金を借りるための利子が決まる市場です。
- 防災庁: 災害対策を統括する政府機関の設立構想です。
- 地方創生: 地方の経済活性化を図る政策や施策を指します。
- NISA: 少額投資非課税制度。個人の投資利益が非課税になる制度です。
- iDeCo: 個人型確定拠出年金。自分で年金を積み立てる仕組みです。