今週の市場【環境認識】

2024年2月19日

今週の注目ポイント:FRB議事録で明らかになる利下げへの慎重姿勢

今週は、FRB、ECB、豪州準備銀の議事要旨が発表予定。今後の金融政策の方向性を占う上で重要な一週間となります。特に注目されるのは、1月FOMC議事録です。FRBは利下げに慎重な姿勢を表明していますが、その詳細が明らかになることで、今後のドルの動向にも影響が出そうです。

1. FRB議事録:利下げ開始時期は6月以降か?

FRBは1月FOMCで政策金利を据え置き、利下げにはさらなるデータが必要と慎重な姿勢を表明しました。しかし、市場では年内4回の利下げが織り込まれています。FRB議事録で利下げへの慎重姿勢が再確認されれば、ドルは底堅い展開となる可能性があります。

2. 中国人民銀行:デフレとの闘いで政策緩和

中国人民銀行は18日に中期貸出制度(MLF)金利を発表します。総裁はデフレとの闘いで政策緩和の用意があるとしており、1年物MLF金利の10BP引き下げが予想されています。

3. 今後のドル:もみ合いが続く

経済やインフレには依然不透明感が強く、FRBが重視する個人消費支出(PCE)コア指数やパウエル議長の議会証言など、今後の経済指標を材料にした利下げペースの思惑にドルはもみ合いが続くと見られます。

用語解説:初心者向け

  • FRB: 連邦準備制度理事会。アメリカの金融政策を決める機関。
  • FOMC: 連邦公開市場委員会。FRBの政策決定会議。
  • ECB: 欧州中央銀行。ユーロ圏の金融政策を決める機関。
  • MLF: 中期貸出制度。中国人民銀行が金融機関に資金を供給する制度。
  • CPI: 消費者物価指数。家計が購入する代表的な商品やサービスの価格を調査した指数。
  • PPI: 生産者物価指数。企業が生産する商品やサービスの販売価格を調査した指数。
  • PCEコア指数: 個人消費支出の物価指数。食料品とエネルギーを除いた価格の変動を示す。

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■今週の主な注目イベント

●米国
19日:プレシデンツ・デーの祭日で休場
20日:1月景気先行指数
21日:1月分の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表。ボスティック米アトランタ連銀総裁あいさつ
22日:1月シカゴ連銀全米活動指数、新規失業保険申請件数、2月製造業・サービス業PMI速報、1月中古住宅販売、クックFRB理事講演、カシュカリ米ミネアポリス連銀総裁が討論会参加(経済見通し)

●欧州
21日:ユーロ圏消費者信頼感指数、独経済相、景気見通し
22日:ECB1月理事会議事要旨、ユーロ圏製造業・サービスPMI、CPI、EU経済相・財務相の非公式会合
23日:独IFOビジネスセンチメントGDP、ECB1年、3年インフレ期待調査公表
ナーゲル独連銀総裁講演、ショナーベルECB理事講演

●英国
22、23日:英中銀、グリーンMPC委が講演

●日本
19日:機械受注
21日:貿易収支

●19-20日:サウジキャピタルマーケットフォーラム

●カナダ
20日:CPI
22日:小売売上高

●豪州
20日:豪州準備銀2月6日会合の議事要旨

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