2023年12月20日
考察
- 今日の東京株式市場では、日経平均株価が続伸する見込みです。その背景には、前日の米国株高や日銀の金融政策決定会合と植田和男総裁の会見が無難に通過したことから生じる安心感が挙げられます。このため、多岐にわたる業種で買いが広がると予想されています。
その他の考慮点
- 19日の米国株式市場は9日続伸しました。NYダウは前日比251.90ドル高の37,557.92ドルで取引を終え、ナスダック総合指数も同98.029ポイント高の15,003.223ポイントとなりました。出来高はNY市場が10億728万株、ナスダック市場が53億1049万株でした。NYダウは5日連続で史上最高値を更新し、ナスダック総合指数も22年1月12日(15,188.392)以来、1年11カ月ぶりに15,000ポイントを回復しました。
- 米国の11月の住宅着工件数は季節調整済みで156万件となり、市場予想の136万件を大きく上回りました。この堅調な住宅需要は市場に好感され、着工件数は堅調な展開を見せました。一方で、ボスティック米アトランタ連銀総裁は同日の講演で「引き締めスタンスを緩めることへの緊急性はない」と述べましたが、早期の利下げ期待が相場への影響は限定的でした。NYダウ採用銘柄では、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスやキャタピラー、インテルなどが値上がり率の上位にランクインしています。
全体的な見通し
- 20日の東京株式市場では、続伸が期待されます。日経平均株価は、前日の反発や欧米株式の上昇に後押しされ、買いが先行する見通しです。日本株は、日銀によるゼロ金利政策解除に伴う円高を懸念していましたが、昨日の日銀金融政策決定会合で政策の現状維持が明らかになり、円高への過度な警戒感が和らぐことが予想されます。これにより、株価の支えとなることが見込まれます。
用語解説:初心者向け
- 日経平均株価: 東京株式市場の代表的な指数で、日本の主要な株価指標。
- 米国株式: アメリカの株式市場で取引される株式。主な指標はNYダウやナスダック総合指数。
- 季節調整済み: 季節要因の影響を取り除いた統計データ。
- 住宅着工件数: 住宅建設が開始された件数で、経済活動の指標の一つ。
- 円高: 日本円が他の通貨に対して高値をつける状態。