**SQ週の日本株、米国株高に追随するも上値は重い**
2023年12月4日の日本株市場は、米国株高を受けて反発するものの、上値は重く、方向感に欠ける展開が予想されます。前日の米国市場では、11月の製造業指数が低調だったことで、金利が下がり、株式市場に買いが入りました。
特にハイテク株は、FRBのパウエル議長がインフレに対する警戒感を示したことで、金利上昇の懸念が和らぎ、買い戻されました。これにより、NYダウは294ドル高、ナスダックは78ポイント高となり、NYダウは連日で過去最高値を更新しました。円相場は1ドル146円台と円安傾向が続いています。
日本株市場では、シカゴ日経225先物が大阪比50円高の33470円となっており、買い先行で始まる見込みです。米国株高を受けて、幅広い銘柄に買いが入りやすいでしょう。
しかし、米国では半導体株が弱かったことから、東エレク<8035>などのハイテク株が重しとなる可能性があります。また、今週は週末にメジャーSQがあるため、先物市場ではロールオーバーが中心となり、仕掛け的な商いは入りにくいでしょう。
日経平均は高値圏で推移していますが、ボリンジャーバンドの+1σを下回っており、+1σが位置する33600円付近での上値の重さが意識されます。
一方で、米国株高から年末高への期待が高まりやすく、下値は堅いと見られます。底堅さが続くと、ヘッジに関連した商いが入り、指数を押し上げる可能性があります。そのため、押し目を狙うスタンスが有効でしょう。売り仕掛けはリスクが高いので、避けた方が良いでしょう。
以上のように、4日の日本株市場は、米国株高に追随するものの、上値は重く、方向感に欠ける展開が予想されます。材料株の物色が活発になる可能性がありますが、SQ週ということで、様子見ムードも強まるでしょう。場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/channel/UCaf5-S-kVmyqzKctnYqIC_Q
#用語解説:初心者向け
– **SQ(スペシャル・クォーテーション)**:先物やオプションの決済価格を決めるために、特定の日に行われる株価の算出方法。SQ週は、SQが行われる週のことで、先物やオプションの売買が活発になり、株価に影響を与えることがある。
– **ロールオーバー**:先物やオプションの契約を満期になる前に、次の満期の契約に切り替えること。ロールオーバーをすると、満期になったときの決済の手間やリスクを回避できる。
– **ボリンジャーバンド**:株価の変動幅を表す指標の一つ。株価の平均値を中心に、上下に標準偏差の2倍分の幅をとったもの。株価がバンドの外側に出ると、反転する可能性が高いとされる。+1σは、平均値から上に標準偏差の1倍分の位置を示す。
– **ヘッジ**:先物やオプションなどの金融商品を使って、株価の変動による損失を防ぐこと。例えば、株式を持っている人が、株価が下がると予想した場合、先物を売って株価下落のリスクを減らすことができる。これをヘッジするという。