来週の東京株式市場・為替相場見通し

2023年10月16日

来週の東京株式市場・為替相場見通し

来週の東京株式市場は、引き続き米長期金利の動きに影響を受ける展開が続きそうだ。今週は1300円強の値上がりとなり、心理的なフシ目の3万2000円を回復。25日移動平均線(3万2266円)を上回って取引を終えた。投資家心理の好転や、半導体市況や中国経済の底入れ期待が支えとなりそうだ。ただ、中東情勢でイスラム勢力のハマスとイスラエルの対立が深刻化する懸念があり、原油の需給がタイト化することで原油市況を押し上げ、米長期金利に影響を与える可能性がある。

スケジュール

・国内:9月首都圏新規マンション発売、9月訪日外客数、9月貿易統計、9月消費者物価
・米国:10月ニューヨーク連銀製造業景気指数、9月小売売上高、9月住宅着工件数、10月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、パウエルFRB議長スピーチ

用語解説

米長期金利: 米国の10年国債利回りのこと。米国の金融政策の指標として注目される。
中東情勢: イスラエルとパレスチナの紛争や、イラン核合意の再建交渉の停滞など、中東地域をめぐる政治・軍事的な不安定要素。
原油市況: 原油の価格動向のこと。原油価格が上昇すると、エネルギーコストが上昇し、景気に下押し圧力を与える。
米経済指標: 米国の経済状況を示す指標。インフレ率や雇用情勢などが発表される。

今後の見通し

来週の東京株式市場は、下記のような点に注目しながら、3万2000円台での推移が予想される。

米長期金利の動向: 米経済指標の結果次第で、米長期金利が変動すれば、東京株式市場にも影響を与える可能性がある。
中東情勢: 中東情勢の悪化は、投資家心理を冷え込ませ、株式市場の下落を招く可能性がある。
国内経済指標: 9月消費者物価の発表が予定されている。インフレ率の上昇が確認されれば、日銀の金融政策への影響も意識される。

為替相場

来週のドル・円は、148円50銭~150円15銭のレンジで推移する見通し。

中東情勢: 中東情勢の悪化は、安全資産としての円買いを誘い、ドル・円を下押しする可能性がある。
米経済指標: 米経済指標の結果次第で、米金利が変動すれば、ドル・円にも影響を与える可能性がある。

なお、日銀は、ドル高・円安の進行を抑制するため、必要に応じて介入を行う可能性がある。

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