2024年9月20日
【考察】
19日のアメリカ株式市場では、ニューヨーク・ダウ平均が前日比522.09ドル高の42,025.19ドルと3日ぶりに反発しました。また、ナスダック総合指数も440.68ポイント高の18,013.98ポイントで取引を終了しました。これにより、NYダウは3日ぶりに終値ベースでの史上最高値を更新しています。
この背景には、米国の週間新規失業保険申請件数が市場予想の23万件を下回る21万9000件と良好な結果だったことが挙げられます。労働市場の強さが確認されたほか、前日の利下げによって経済が活性化するとの期待感も高まり、多くの銘柄が買われ、株価指数を押し上げました。特にハイテク株の比率が高いナスダック市場では、テスラやペイパル、アドバンスド・マイクロ・デバイシズなどが大きく買われました。
【その他の考慮点】
20日の東京株式市場も、19日の米国株式市場の上昇を受け、買いが先行する堅調な展開が予想されます。ただし、日銀の金融政策決定会合の結果待ちの姿勢が強まると予想され、買い一巡後は様子見ムードに入る可能性があります。市場では、政策金利は据え置かれるとの見方が強く、取引時間が進むにつれて、3連休前のポジション調整による売り圧力がかかり、上値が重くなる展開も予想されます。
また、為替相場では、ドル円が1ドル=142円台半ばで小動きとなる一方、ユーロ円は1ユーロ=159円台前半とやや円安方向に動いています。
【全体的な見通し】
アメリカ株式市場の反発と良好な雇用状況が、短期的な株価の上昇を支える要因となっていますが、今後は各国の金融政策や経済指標の発表に注目が集まるでしょう。特に日本では日銀の金融政策が市場に大きな影響を与えるため、その結果次第では変動が予想されます。為替相場も引き続き注視され、特にドル円やユーロ円の動きが株式市場に影響を与える可能性があります。
【用語解説:初心者向け】
- NYダウ: アメリカの代表的な株価指数の一つで、30社の大手企業の株価をもとに算出されます。
- ナスダック総合指数: 主にハイテク企業の株価動向を反映する指数です。
- 新規失業保険申請件数: 失業保険を新たに申請した人数のこと。経済状況や雇用市場の状態を示す指標として重要です。
- 政策金利: 中央銀行が決定する金利で、経済活動に大きな影響を与えます。