2024年7月21日
日経平均株価の動向と見通し
【考察】 先週(7月16日から19日)の日経平均株価は下がりました。特に19日には一時的に4万円を下回り、最終的には先週末と比べて1126.89円(2.74%)安い4万63.79円で取引を終えました。先週末の7月12日には1000円以上下がったこともあり、祝日明けの16日には一時的に反発し、4万1500円まで回復しました。しかし、その後は小幅な上昇にとどまりました。
【その他の考慮点】 米国市場では、連邦準備理事会(FRB)による早期利下げへの期待が高まり、これまで相場を牽引していた半導体株が売られ、景気敏感株が買われる動きが見られました。また、バイデン政権による対中規制強化の発言の影響もあり、日本市場では東京エレクトロンなどのハイテク株が売られ、日経平均株価は7月18日に4万100円台まで下落しました。さらに、トランプ前大統領によるドル高是正発言や河野デジタル相による円安是正発言により、ドル/円相場が大きく円高に振れ、株価に影響を与えました。
【全体的な見通し】 来週(7月22日から26日)の日経平均株価は、今週と同様に不安定な動きが続くと予想されます。また、米国で決算発表が本格化しているため、決算内容による市場の反応が影響を与える可能性があります。さらに、11月の米国大統領選に向けてトランプ氏の再選機運が高まっており、来週もトランプ氏の発言による影響が出る可能性があります。
【用語解説:初心者向け】
- 日経平均株価:日本の株式市場の代表的な株価指数の一つで、東京証券取引所に上場している225社の株価を平均したものです。
- 自律反発:株価が大きく下落した後、投資家の買い戻しにより一時的に株価が上昇する現象を指します。
- 半導体株:半導体を製造または販売する企業の株を指します。
- 景気敏感株:経済の好不況により業績が大きく影響を受ける企業の株を指します。
- ローテーション:投資家が一部の株から他の株へと投資先を変えることを指します。
- ドル高:1ドルが多くの円で買える状態を指します。ドル高になると、ドル建ての資産を持つ投資家の利益が増えます。
- 円安:1円が少ないドルでしか買えない状態を指します。円安になると、円建ての資産を持つ投資家の利益が減ります。
- テクニカル分析:過去の株価や取引量のデータを基に、将来の株価の動きを予想する手法を指します。テクニカル面とは、このテクニカル分析による視点を指します。