2024年6月6日
米国株式市場の動向と東京株式市場の見通し
【考察】
5日の米国株式市場では、NYダウが前日比で96.04ドル上昇し、3万8807.33ドルで取引を終えました。また、ナスダック総合指数も330.858ポイント上昇し、1万7187.905ポイントで3日連続の上昇となりました。特に注目すべきは、ナスダック総合指数が5月28日の終値ベースの史上最高値(1万7019.880)を1週間ぶりに更新したことです。
【その他の考慮点】
米国の5月のADP雇用統計によると、非農業部門の雇用者数が前月比で15万2000人増となりましたが、市場予想平均の17万5000人増には届きませんでした。この弱い雇用指標を受けて、インフレへの警戒感が後退し、株価の上昇につながったと考えられます。
【全体的な見通し】
6日の東京株式市場では、反発後も堅調な展開が予想されます。特に、日経平均株価は、5日の米国株式市場でナスダック総合指数とSOX(フィラデルフィア半導体株)指数が終値ベースで史上最高値を更新したことから、半導体関連株への物色が中心になると見られます。また、心理的な節目である3万9000円台を回復する可能性もあります。
【用語解説:初心者向け】
- NYダウ:ニューヨーク証券取引所に上場している30種類の代表的な株式の平均株価を示す指数です。
- ナスダック総合指数:アメリカの電子証券取引所であるNASDAQに上場している全銘柄の株価をもとに算出される株価指数です。
- ADP雇用統計:アメリカの民間企業の雇用者数を調査した統計で、非農業部門の雇用者数の増減を示します。この統計は、アメリカの雇用情勢を示す重要な指標の一つです。
- SOX指数:フィラデルフィア証券取引所の半導体株価指数のことで、半導体業界の動向を示す重要な指標です。