2024年1月12日
考察:
- 本日の東京株式市場で、日経平均株価は前営業日比で527.25円高の35,577.11円で終了し、これで5日連続で上昇した。
- 米国株や為替相場が低調な中、前日に発表されたファーストリテイリング(証券コード: 9983.T)の決算が日経平均を牽引し、上昇に寄与した。
- 日経平均は寄り付き時に551円高で始まり、短時間で一時789円高の35,839.65円に達した。ただし、前日までの4営業日で約1,700円上昇しており、一部の投資家は短期的な過熱感に警戒している。その結果、一時は35,400円から35,600円でのもみ合いが生じた。
その他の考慮点:
- 日本株の全体的なトレンドは強いが、TOPIXは日経平均ほどの上昇を見せていない。
- 本日の日経平均の上昇は、ファーストリテイリングの影響が強く、短期的にはピークに近づいていると見られている。
- 原油高がエネルギーセクターをけん引し、寄り付き後には上昇したが、12月の消費者物価指数が予想を上回り、早期利下げの観測が後退したことで相場は下落した。ただし、終日軟調な展開となり、30年債入札の好調な結果や中東地政学的なリスクの上昇により、長期金利が低下して相場は前日終値水準で終了した。
全体的な見通し:
- ファーストリテイリングの1銘柄が約230円上昇し、指数に寄与して日経平均の上昇率は1.50%となったが、TOPIXは0.46%にとどまった。
- 大型株を中心に物色が活発で、日経平均が相対的な優位性を維持している。プライム市場では値上がり銘柄が3割以上で、値下がり銘柄は約6割を下回っている。
用語解説:初心者向け
- 日経平均株価(日経平均): 東京証券取引所に上場する主要な銘柄の株価を平均した指数で、日本の経済状況や株式市場のトレンドを示す指標。
- TOPIX(東証株価指数): 東京証券取引所に上場するすべての銘柄を対象に、市場全体の株価の変動を表す指数。
- ファーストリテイリング(9983.T): 日本の大手ファッションリテイラーで、主にユニクロを展開している企業。株式市場での略称は証券コードの9983.T。
- 原油高: 原油価格が上昇すること。これはエネルギーセクターの企業の収益にプラスの影響を与える可能性がある。
- 消費者物価指数: 特定の一定の商品やサービスの価格変動を通じて、生活費の変動やインフレーションの状況を測定する指標。
- 利下げ観測: 中央銀行が金利を引き下げる可能性が市場で予測されること。これは経済を刺激し、投資を促進するために行われることがある。