2023年12月27日
考察
- 26日の米国株式市場では、NYダウが前週末比159.36ドル上昇し、3万7545.33ドルで終了した。同日、ナスダック総合指数も81.600ポイント上昇し、1万5074.573ポイントで取引を終えた。取引量はNY市場が5億9136万株、ナスダック市場が5億5030万株だった。
- 連休明けは控えめな動きで、市場は混沌としていた。しかし、原油価格の回復や10月の住宅価格指数の予想以上の伸びない結果もプラス圏を保ち、住宅市場の強さが確認された。また、来年の利下げ期待や半導体企業インテル(INTC)の上昇が市場を後押しし、株価は堅調だった。最後に、半導体・製造装置セクターが目立つ形で上昇した。
- この日は主要な経済指標の発表がなく、クリスマスから年末にかけての休暇を取る投資家が多かったため、積極的な売買は制限された。インテルがイスラエルへの大型投資と同国政府からの支援策の報道を受けて急騰し、エネルギー株も原油先物価格の急騰で好調だった。ダウ採用銘柄では、インテルの他にもキャタピラーやスリーエム(3M)などが上昇率上位に入った。
- 米国のインフレが消費ペースに影響し、日常品の支出が増加する一方で、高級品への支出が減少していることが明らかになった。消費者は支出に対して慎重な姿勢を示しているものの、経済はまだ拡大基調にあり、強いとの見方がある。来年の利下げ予想については、行き過ぎる可能性もある。
その他の考慮点
- 27日の東京株式市場では、米国株式の上昇が影響して、日経平均株価が4日続伸の可能性が高まる見込み。年内最終の取引日であることから、利益や損失の確定売りが出る可能性もあるが、業績への期待が株価を支えると考えられる。
全体的な見通し
- 米国株式市場では、様々な要因が相場を影響させ、特にインフレや来年の利下げ予想に関する議論が注目されている。東京株式市場は米国の動向に連動し、堅調な展開が予想される。
用語解説:初心者向け
- NYダウ(ニューヨーク証券取引所の指数):主要なアメリカ企業の株価を示す指数。
- ナスダック総合指数:テクノロジーやインターネット企業を中心に取引される株価指数。
- 出来高:一定期間内に取引された株式や証券の数量。
- プラス圏:株価や指数が前日比で上昇している状態。
- 利下げ:中央銀行が金利を引き下げること。
- 先行き期待:将来の業績や経済の見通しに対する期待や予測。
以上、ご参考になれば幸いです。
場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/channel/UCaf5-S-kVmyqzKctnYqIC_Q