2023年10月27日NY市場の考察
2023年10月27日のNY市場は、ダウ平均が366ドル安、ナスダックが47ポイント高で取引を終了しました。アマゾンやインテルの決算を好感した買いがナスダックを押し上げましたが、マクロ経済への懸念やイスラエル軍によるガザ地上部隊拡大の報道を受けてダウは下落しました。
考察
ダウ平均は、寄り付き後まちまちで推移しましたが、その後はマクロ経済への懸念が重しとなり終日軟調に推移しました。ナスダックは、利上げが終了に近づいたとの思惑や決算を好感した買いが続き堅調に推移しました。しかし、終盤にかけてのイスラエル軍の報道を受けて相場は失速しました。
セクター別では、小売りや半導体・同製造装置が上昇した一方で、銀行が下落しました。
その他の考慮点
10月30日-11月3日の週は、日銀金融政策決定会合とFOMCが開催されます。日銀は金融政策の修正観測がくすぶっており、円買い圧力が強まる可能性があります。一方、FOMCでは政策金利の据え置きが見込まれますが、予想通り今回の会合で利上げが見送られた場合、12月の会合での利上げが確実視されるか注目したい。
全体的な見通し
日米の金融政策会合が無風通過となると、米10月雇用統計など週半ば以降に発表される雇用関連の指標を前にした様子見ムードで動きにくさが残りそうです。
日米の金融政策会合がどちらも無風通過となった場合、米10月雇用統計や欧州中央銀行(ECB)の金融政策決定会合など、今後の重要なイベントを前に、投資家は様子見姿勢を強めると考えられます。
米10月雇用統計は、FOMCの利上げの方向性を左右する重要な指標です。予想を上回る雇用増加が確認されると、FOMCは12月の会合で利上げを決定する可能性が高くなります。一方、予想を下回る雇用増加が確認されると、利上げのペースが鈍化する可能性もあります。
ECBの金融政策決定会合では、インフレ抑制に向けた利上げの実施が議論される見通しです。ECBが利上げを実施した場合、ユーロ高につながる可能性があり、ドル安を誘発すると考えられます。
これらのイベントを前に、投資家はリスク回避姿勢を強める可能性があり、NY市場は下落方向に振れる可能性があります。
ただし、米10月雇用統計やECBの金融政策決定会合の結果次第では、NY市場が反転する可能性もあります。米10月雇用統計が予想を下回る場合や、ECBが利上げを実施しない場合は、NY市場が反発する可能性があります。
今後のNY市場の動向は、これらのイベントの動向を注視する必要がありそうです。