今日の東京株式市場【環境認識】

2024年10月8日

【考察】
7日のアメリカ株式市場では、堅調な雇用市場と中東情勢の緊張が背景となり、金利が上昇しました。この影響でハイテク株を中心に売りが優勢となりました。ニューヨークダウは前日比398.51ドル安の41,954.24ドル、ナスダック総合指数は213.945ポイント安の17,923.904ポイントとなり、いずれも反落しました。株式市場の出来高は、ニューヨーク市場が約8億9022万株、ナスダック市場が約48億671万株でした。

【その他の考慮点】
9月のアメリカ雇用統計が強い結果を示したため、米連邦準備制度理事会(FRB)が次の米連邦公開市場委員会(FOMC)で追加の大幅利下げを行う可能性が薄れました。この影響で、10年債の利回りは4%台に上昇し、2年債の利回りも一時的に上昇しました。また、中東情勢の緊張による原油価格の上昇はインフレ懸念を強め、これが市場にさらなる影響を与えました。ハイテク株のアップル、アルファベット、マイクロソフトが下落し、半導体関連のSOX指数も伸び悩みましたが、エヌビディアは上昇しました。一方で、景気に敏感な銘柄としてボーイングやキャタピラーは上昇しました。

【全体的な見通し】
8日の東京株式市場は、シカゴ市場の日経平均先物(大阪取引所清算値よりも455円安の38,915円)の動きを受け、日経平均株価が下落して始まると予想されます。前日に約700円上昇したことから、反動で39,000円を割り込む可能性が高いです。ドル・円も前日より円高が進行し、1ドル=148円台前半となっているため、輸出関連株に売りが広がる可能性があります。加えて、中東情勢の警戒感も引き続き株式市場に影響を与えそうです。

【用語解説:初心者向け】

  • 雇用市場:働きたい人(労働者)と、働いてもらいたい企業(雇用主)が取引する市場のことです。
  • 利回り:投資に対して得られる利益の割合。債券の利回りはその債券から得られる利息収入のことです。
  • 10年債:アメリカ政府が発行する10年間の国債。投資家にとって、安全な投資先とされています。
  • 利下げ:中央銀行が金利を引き下げる政策。経済を刺激するために行われることが多いです。
  • インフレ:物価が全体的に上昇し、お金の価値が下がる現象のことです。
  • 半導体株:半導体を製造・販売する企業の株。ハイテク産業の重要な一部です。
  • 日経平均株価:日本の株式市場を代表する株価指数で、日本の上場企業225社の平均株価です。
  • 円高:円の価値が上がり、1ドルを買うのに必要な円の量が少なくなることです。円高になると、輸出企業の利益が減ることがあります。
タイトルとURLをコピーしました