来週の東京株式市場【環境認識】

2024年7月13日

来週の相場で注目すべき3つのポイント:米小売売上高、日本CPI、ECB政策金利発表

【考察】

7月12日の米国株式市場は上昇しました。ダウ平均は前日比247.15ドル高の40,000.90ドル、ナスダックは115.04ポイント高の18,398.45、S&P500は30.81ポイント高の5,615.35で取引を終了しました。これに伴い、大証ナイト・セッションの日経225先物も20円高の41,190円で取引を終えました。

日経平均は週末に急落しましたが、25日移動平均線との上方乖離率が3.6%まで縮小しました。これは短期的な上昇に対する過熱感が解消されつつあることを示しています。日経平均の上昇は、主に半導体株やアップル関連銘柄の影響が大きく、週末のアンワインドにより日経平均は1,000円超の急落となりました。

しかし、日経平均が急落する中でもプライム市場全体の6割の銘柄が上昇し、日本株の底堅さが確認できました。金利低下を背景に不動産株が買われ、円高進行に伴いニトリホールディングスやニチレイなど円高メリット銘柄が買われました。このような活発な循環物色が確認できたことから、投資家のマインドはさほど悪化していないと考えられます。短期的な過熱感が解消されたことで、相場の仕切り直しの機会と捉えることができます。

【その他の考慮点】

  • 米国の小売売上高が発表される予定です。このデータは米国経済の健康状態を示す重要な指標です。
  • 日本の消費者物価指数(CPI)の発表も予定されています。これはインフレの動向を示す指標であり、金融政策の判断材料となります。
  • 欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表も重要です。これは欧州経済の動向を左右する要因となります。

【全体的な見通し】

米国株式市場の上昇や日経平均の急落後の回復傾向から、日本株の底堅さが確認されました。金利低下や円高の影響で一部の銘柄が活発に取引され、投資家のマインドは依然として前向きです。今後、米国小売売上高、日本CPI、ECB政策金利の発表が注目されますが、これらの結果次第で市場の動向が左右される可能性があります。

【用語解説:初心者向け】

  • 日経平均: 日本の株式市場を代表する株価指数で、225銘柄で構成されています。
  • ダウ平均: アメリカの主要な株価指数の一つで、30の主要企業で構成されています。
  • ナスダック: アメリカの電子取引市場の株価指数で、主にハイテク株が多く含まれています。
  • S&P500: アメリカの代表的な株価指数で、500の企業で構成されています。
  • 25日移動平均線: 過去25日間の株価の平均値を示し、株価のトレンドを把握するために使われます。
  • アンワインド: 取引の解消や反対売買のことを指します。
  • 円高: 円の価値が他の通貨に対して高くなることです。
  • 消費者物価指数(CPI): 消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す指数で、インフレを測定するために使われます。
  • 政策金利: 中央銀行が金融政策を行う際に設定する金利のことです。
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