2024年7月10日
米国株式市場の動向とその影響
【考察】 7月9日の米国株式市場では、NYダウは前日比で52.82ドル安の3万9291.97ドルとなり、続落しました。一方で、ナスダック総合指数は25.553ポイント高の1万8429.291ポイントとなり、6日連続で上昇しました。出来高は、NY市場が7億9806万株、ナスダック市場が44億9224万株でした。
【その他の考慮点】 パウエルFRB議長は、上院の議会証言で、最近の物価指標がインフレ率の低下を示していると述べ、この動きが続けば利下げを開始する可能性があるとの見解を示しました。NYダウは一時150ドル近く上昇しましたが、売り待ちの売りに押されてしまいました。
【全体的な見通し】 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック市場では、テスラやエヌビディア、アプライド・マテリアルズなどが買われ、ナスダック総合指数は6日連続で史上最高値を更新しました。これにより、7月10日の東京株式市場は、弱含みの展開となる可能性があります。日経平均株価は、前日の大幅上昇の反動から売りが先行する可能性がありますが、ナスダック総合指数が連日で史上最高値を更新していることから、ハイテク株関連が下支えする可能性もあります。
【用語解説:初心者向け】
- NYダウ:ニューヨーク証券取引所に上場している30種類の代表的な株式の平均株価を示す指数です。
- ナスダック総合指数:アメリカの電子証券取引所であるNASDAQに上場している全銘柄を対象とした株価指数です。
- ハイテク株:情報技術(IT)関連の企業の株式のことを指します。テスラ、エヌビディア、アプライド・マテリアルズなどが該当します。
- FRB:アメリカの中央銀行である連邦準備制度のことを指します。物価の安定と雇用の最大化を目指して金融政策を実施します。
- インフレ率:物価の上昇率のことを指します。物価が上昇すると、お金の価値が下がります。
- 利下げ:中央銀行が金利を下げることを指します。これにより、企業や個人が借り入れを行いやすくなり、経済活動が活発化します。