米国株式市場

日経平均の動向と米国市場の予測

  • 16日の東京市場では、日経平均が4営業日ぶりに下落した。終値は95.29円の安値となり、株価は下がっているものの、高値と安値が前日から上昇し、5日移動平均線は上向きを保っている。
  • ローソク足のパターンでは、寄り付きと引けにかけての価格変動が小さい陽線が形成され、その中で上下にヒゲが伸びた十字足が現れた。これは、市場での買いと売りが拮抗している状況を示している。また、25日線との乖離率は4.73%で、5%を下回っており、これは過熱感がやや和らいでいることを意味する。利益確定の売り圧力が弱まってきている可能性がある。
  • 16日の米国株式市場では、上値が重い展開が予想されている。経済指標では、10月の鉱工業生産が3カ月ぶりに減少する見込みであり、フィラデルフィア連銀製造業景気指数も3カ月連続でマイナスになる見通しであるが、そのマイナス幅は縮小している。この情報は市場の予想通りであり、NYダウは4営業日で約1100ドル上昇し、一時的には3万5000ドル台を回復した。ただし、利益確定の売り圧力が上値を抑える可能性もある。
  • 一方で、FRBの高官の発言が注目されている。ウィリアムズ米NY連銀総裁や、FOMCの投票権を持つメスター米クリーブランド連銀総裁などが発言予定であり、24年の利下げ観測が高まる中、メスター総裁のスタンスが注目されている。

その他の考慮点:

  • 日経平均は上昇傾向にあったが、16日に反落した。これは、市場の売り買いが拮抗しており、利益確定の売り圧力がやや弱まっている可能性が示唆される。
  • 米国市場では経済指標が予想通りの内容であり、過去数日での上昇を経て、上値が重くなる可能性がある。
  • FRBの高官発言が、24年の利下げ観測に影響を与える可能性がある。

全体的な見通し:

  • 日経平均は売り買いの拮抗状態で、利益確定売りの圧力がやや緩んでいる。米国市場では経済指標が予想通りの内容であり、利益確定売りの圧力が上値を抑える可能性がある。FRBの高官発言が市場の動向に影響を与えることが予想される。

用語解説【初心者向け】:

  • 日経平均: 東京証券取引所における株価指数の一つ。日本の代表的な株価指数で、主要な株式の動向を示す。
  • 移動平均線: 一定期間の株価の平均値を線で表したもの。トレンドの方向やその強さを示す指標として利用される。
  • ローソク足: 株価の始値、終値、高値、安値を表すグラフの一種。値動きやトレンドの変化を視覚的に把握するのに使われる。
  • 乖離率: 株価の移動平均線との距離を示す指標。過熱感や過度の上昇・下落を示す時に参考にされる。
  • 利益確定売り: 価格が上昇した株を売却することで得た利益を確定するために行われる売り注文。
  • FOMC: 米国の金融政策を決定する組織であり、米連邦公開市場委員会のこと。金融政策や金利の決定を行う。

場中解説は、以下のYouTubeチャンネルで配信しています。
https://www.youtube.com/channel/UCaf5-S-kVmyqzKctnYqIC_Q

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