2023年11月13日
今週の株式市場、米中首脳会談や政府機関閉鎖、インフレ指標に注目
今週の株式市場は、米中首脳会談や米政府機関閉鎖の行方、米消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)といった重要インフレ指標に注目が集まります。
米中首脳会談
11月15日には、米中首脳会談が開催されます。両首脳が1年ぶりに会談するということで、関係改善が期待されています。しかし、中国が台湾や香港問題で強硬姿勢を続けていることから、会談が実を結ぶかどうかは不透明です。
米政府機関閉鎖
また、17日には再びつなぎ予算が失効します。共和党下院は政府機関閉鎖回避を目指しつなぎ融資に備えていると報じられていますが、週後半かけて合意がなければ、再び政府機関閉鎖リスクでドル売り、リスク回避が強まる可能性があります。
インフレ指標
FRBがインフレ指標として注視しているコアCPI指数は、前年比+4.1%で9月と同水準の伸びにとどまる公算です。インフレの頑強さが示される可能性があり、株価や債券市場に影響を与える可能性があります。小売売上高は3月来のマイナス成長に落ち込む見通しで、予想通りの結果はドル売り材料となるでしょう。
全体的な見通し
米中首脳会談や政府機関閉鎖の行方、インフレ指標などの動向次第で、株価や債券市場の動きが左右されるでしょう。
用語解説【初心者向け】
- CPI(消費者物価指数):一般消費者が購入する商品やサービスの価格変動を示す指標
- PPI(生産者物価指数):企業が製造や販売する商品やサービスの価格変動を示す指標
- コアCPI:食品やエネルギーなどの変動の激しい項目を除いたCPI
- 政府機関閉鎖:連邦政府の予算が承認されず、政府機関の一部が閉鎖される状態
- ドル売り:ドルの価値が下落すること
- リスク回避:リスクを避けるために、安全資産への投資を増やすこと
考察
今週の株式市場は、米中首脳会談や政府機関閉鎖などの政治イベントと、インフレ指標などの経済イベントが重なることから、不安定な展開が予想されます。
米中首脳会談が実を結び、両国の関係改善が進むと、株価は上昇する可能性があります。一方、会談が不調に終わり、関係悪化が懸念されると、株価は下落する可能性があります。
また、政府機関閉鎖が再び発生すると、ドル売り、リスク回避が強まり、株価は下落する可能性があります。
インフレ指標については、コアCPIが前年比+4.1%と、9月と同水準の伸びにとどまると、株価は上昇する可能性があります。一方、インフレがさらに加速すると、FRBの金融引き締めが加速し、株価は下落する可能性があります。
全体として、今週の株式市場は、米中首脳会談や政府機関閉鎖、インフレ指標などの動向次第で、大きく上下する可能性があるでしょう。