来週の東京市場の見通し

来週の東京株式市場の見通し

  • 米長期金利の上昇や米ハイテク株の調整を警戒した上値重い展開が予想される。
  • 米8月CPIが発表される。コア指数は鈍化が予想されるが、総合指数が加速すれば株安のリスクが高まる。
  • 米小売売上高も伸びの鈍化が予想される。
  • 欧州中央銀行(ECB)定例理事会も開催される。
  • テクニカル面では、日経平均や米国株価指数は上値切り下げトレンドを形成しており、地合いは良好とは言えない。
  • 個別では、三井ハイテック<6966>などの決算発表に注目。

来週の注目イベント

  • 8月工作機械受注
  • 7-9月期法人企業景気予測調査
  • 8月企業物価指数
  • 米8月CPI
  • 7月機械受注
  • 米8月小売売上高
  • 米8月PPI
  • ECB定例理事会
  • 中国8月鉱工業生産
  • 中国8月小売売上高
  • 米8月鉱工業生産
  • 米9月ミシガン大学消費者信頼感指数

解説

  • 米長期金利は、7日に一時4.30%まで上昇し、8月22日に付けた4.36%を窺う水準にまで再び上昇してきた。債券対比でみた際の株式の割高感が意識されやすく、日米ともに株式市場は当面上値の重さが意識されやすい。
  • 米8月CPIは、コア指数で前年同月比+4.3%と7月(+4.7%)から鈍化が予想されているが、総合指数は同+3.6%と7月(+3.2%)から加速が予想されている。モメンタムを示す前月比ではコア指数が+0.2%と7月(+0.2%)から横ばい、総合は+0.5%と7月(+0.2%)から加速する見通しだ。
  • 米CPIは、米連邦準備制度理事会(FRB)が重視する指標であり、インフレの進展を示す重要なデータである。米CPIが予想を上回れば、追加利上げ観測が高まり、株安のリスクが高まる。
  • 米小売売上高は、米国の個人消費の指標となる。米小売売上高が予想を下回れば、景気の減速を示す可能性があり、株安のリスクが高まる。
  • ECB定例理事会は、欧州中央銀行(ECB)が金融政策を決定する会合である。ECBは、欧州のスタグフレーション(インフレと景気減速の併存)を回避するため、金融緩和の継続を検討すると見られている。ECBが金融緩和を継続すれば、欧州株は下落する可能性がある。
  • テクニカル面では、日経平均や米国株価指数は上値切り下げトレンドを形成しており、地合いは良好とは言えない。

個別銘柄

  • 三井ハイテック<6966>は、電気自動車(EV)関連の半導体メーカーである。米長期金利が高止まりしているなか、ハイテク・グロース(成長)株にとっては依然として厳しい状況だが、三井ハイテックの決算で再びEV関連の物色が強まるかを見極めたい。

以上、ご参考になれば幸いです。

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