今日の環境認識:日経225先物

ニューヨーク株式市場は30日、ダウ平均は37ドル高の34,890ドル、ナスダックは75ドル高の14,019ドルで取引を終了した。

要因は、8月ADP全米雇用リポートの民間部門雇用者数の伸びが予想以上に減速したことや、4-6月期国内総生産(GDP)改定値も予想外に下方修正されたことによる。

これらのデータは、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが景気減速を引き起こすリスクが高まっていることを示唆しており、利上げ終了期待が広がった。

また、長期金利の低下や新型iPhoneの発表期待を受けた携帯端末アップル(AAPL)株の上昇も相場を支えた。

セクター別では、テクノロジー・ハード・機器が上昇した一方で、銀行が下落した。

個別では、カルバンクラインなどの衣料ブランドを運営するPVH(PVH)は第2四半期決算で調整後の1株利益が予想を上回り、通期見通しを引き上げたことが好感され上昇した。

ディスカウント衣料小売りのTJマックス(TJX)やヨガアパレルのルルレモン(LULU)はアナリストの投資判断引き上げで上昇した。

配車サービスのリフト(LYFT)は幹部による自社株購入が明らかになり上昇した。

一方、コンピューターメーカーのHP(HPQ)は四半期決算の内容が予想を下回ったほか、注意深い見通しが嫌気されて下落した。

半導体メーカーのアンバレラ(AMBA)は第2四半期決算で1株損失は予想程には広がらなかったものの、第3四半期の弱い見通しが嫌気され、大きく売られた。

地銀のキーコープ(KEY)は銀行監督当局が一部地銀に是正措置の強化を要求したとの報道を警戒して下落した。

クラウド型ソフトウエア会社のセールスフォース(CRM)は取引終了後に決算を発表。1株利益が予想を上回り、時間外取引で上昇している。

解説

  • 利上げ終了期待:米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めが景気減速を引き起こすリスクが高まっていることから、FRBが早期に利上げを終了する可能性があるとの期待が高まりました。
  • 長期金利の低下:利上げ終了期待の高まりを受けて、長期金利が低下しました。長期金利は、株式相場にとって逆相関の関係にあるため、長期金利の低下は株式相場の上昇要因となりました。
  • 新型iPhoneの発表期待:アップルは、9月中旬に新型iPhoneの発表を予定しています。新型iPhoneの発表期待が高まったことを受けて、アップル株が上昇しました。

その他

  • PVH:カルバンクラインやトミーヒルフィガーなどの衣料ブランドを運営しています。
  • TJX:TJマックス、Marshalls、HomeGoodsなどを展開するディスカウント衣料小売り会社です。
  • LULU:ルルレモン、Athletaなどを展開するヨガアパレル会社です。
  • LYFT:ウーバーのライバル企業である配車サービス会社です。
  • HPQ:コンピューターメーカーであるHPの親会社です。
  • AMBA:半導体メーカーです。
  • KEY:ニューヨークに本社を置く地銀です。
  • CRM:クラウド型ソフトウエア会社です。
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