週末の環境認識

東京株式市場と為替市場の見通しについて

1. 東京株式市場の展望:

来週は国内の企業決算の発表がピークに達するため、株式市場は神経質な展開が予想されます。企業決算発表によって個別株の物色が活発化し、相場の下支えに期待されています。ただし、投資家は日米の長期金利の動向に注意しなければなりません。先週発表された米国の雇用統計では、非農業部門雇用者数が市場予想に近い結果でしたが、失業率は予想より低下し、平均時給も予想と同じ伸びにとどまりました。それにもかかわらず、米国の10年債利回りは4%を超えたままであり、インフレ懸念が根強い状況です。また、来週には米国で7月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が発表される予定であり、これらの結果も金利動向に影響を与える可能性があります。

2. 米国のCPIとPPIの予想:

7月の米国のCPIは、総合および食品・エネルギーを除いたコア指数ともに前月比で+0.2%の伸びが予想されています。しかし、前年同月比では総合が+3.3%と前月の+3.0%から加速する見込みであり、コア指数も+4.8%と前年同月比で同じ伸びが予想されています。これにより、CPI総合の伸びが1年ぶりに加速に転じるとなると、インフレ懸念が高まる可能性があります。

3. 日本国内の経済指標:

日本国内では、長期金利の動向にも警戒が必要です。先週は長期国債先物の下落傾向が続き、新発10年物国債の利回りが大幅に上昇しました。これに対して日本銀行は臨時の国債買い入れを行いましたが、一時的な下落にとどまりました。また、来週は6月の毎月勤労統計調査が発表される予定であり、現金給与総額は前年同月比で+3.0%の伸びが見込まれますが、実質賃金総額は同-0.9%と物価上昇に追いつかないマイナス成長が15カ月連続で予想されています。これらの指標は、脱デフレ体質への改善トレンドを示すものであり、長期的にはポジティブな材料となりますが、短期的には日銀の追加政策修正を思わせるきっかけとなるかもしれません。

4. 為替市場の見通し:

ドル・円相場は底堅い値動きが予想されています。米国の経済指標は強弱まちまちであったが、景気後退の懸念は後退しており、FRBの金融引き締め長期化への思惑からドル買いに振れやすい状況です。一方で日本銀行の金融政策に対する期待から円売りも見込まれます。来週発表のCPIとPPIの結果次第では、FRBの金融引き締め方針が後押しされ、金利とドル相場に影響を及ぼす可能性があります。

最後に、日本の長期金利の動向にも注意が必要です。日本政府は円安けん制を強める姿勢を示しており、為替介入の可能性から、ドル買い・円売りは限定的とみられます。

全体的に、来週の市場は企業決算、米国の経済指標、長期金利の動向など、多くの要因が相互に影響しあう状況となっており、投資家は市場の動向に敏感に対応する必要があるでしょう。

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