2024年12月17日
【考察】
16日の米国株式市場では、ニューヨーク・ダウ平均株価が前週末比110.58ドル安の4万3717.48ドルとなり、8日連続で下落しました。一方で、ナスダック総合指数は247.167ポイント高の2万173.891ポイントと上昇を続けました。特にナスダック総合は、11日に記録した終値ベースの史上最高値(2万34.894ポイント)を更新しました。取引量はニューヨーク市場が約11億株、ナスダック市場が約81億株と報告されています。
経済指標では、12月の製造業PMI(購買担当者景気指数)が48.3と市場予想平均の49.5を下回った一方、非製造業PMIは58.5と市場予想平均の55.8を上回りました。このようにまちまちなデータの中で、テスラやマイクロン・テクノロジーズ、ハネウェルといったハイテク関連銘柄が買われ、特にナスダック市場を支えました。
【その他の考慮点】
17日の東京株式市場は、米国市場の影響を受けて反発後に堅調な動きが予想されます。ナスダック総合指数の史上最高値更新や、SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数)の上昇を背景に、半導体関連銘柄が注目される展開が考えられます。
為替相場では、ドル円が154円台前半で推移しており、輸出関連銘柄にも影響が出る可能性があります。ただし、日米の中央銀行が予定しているイベントを見極めたいという市場心理から、全体的な商いは低調になる見込みです。その結果、東京市場でも明確な方向感が出にくい状況が続くとみられます。
【全体的な見通し】
17日の東京市場の日経平均株価は、39,000円から39,800円の範囲で推移する見込みです。特にハイテク関連銘柄の動向が市場の焦点となりますが、中央銀行の政策発表などの不透明要因があるため、積極的な売買は控えられる可能性があります。今後も米国市場の動向や主要な経済指標に注視が必要です。
【用語解説:初心者向け】
- ニューヨーク・ダウ平均株価:米国の主要株価指数の一つで、30銘柄から構成されています。市場の全体的な動きを測る指標として広く利用されています。
- ナスダック総合指数:ハイテク株が多く上場するナスダック市場全体の株価動向を示す指標です。
- PMI(購買担当者景気指数):製造業やサービス業の景況感を示す指数で、50を上回ると景気拡大、下回ると縮小とされます。
- SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数):半導体関連企業の株価をまとめた指数で、半導体産業の動向を示します。
- ハイテク株:テクノロジー関連企業の株式を指します。
- 為替相場:通貨同士の交換比率のことで、ドル円は米ドルと日本円の交換レートを示します。
- 中央銀行イベント:中央銀行が行う政策金利の発表や金融政策に関する会議などを指します。